北側は11月29日午前3時17分頃、平壤郊外の平城地域から東に向け弾道ミサイルを発射した。
高角発射したミサイルは約50分間、高度約4500キロまで上がり約960キロを飛行し青森県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。2段ロケットに弾頭を装着したとみられるミサイルは、高度だけをみれば最も高く飛んだ。
平壤の朝鮮中央テレビは発射9時間後、発射したのは大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15型」の試験発射に成功したという政府声明を報道した。北側は、今回のICBMが頂点の高さ4475キロまで上昇して950キロの距離を飛行したと報じた。
北側の声明は、この米国全土を射程に入れるICBMには超大型の核弾頭が搭載できると主張し、事実上の「国家核武力の完成」を宣布した。
韓・米・日の関係者や専門家たちは皆、北側が発射したのはICBMであると判断するものの、弾頭の大気圏再突入技術の確保などに対しては意見が分かれている。
韓・米・日当局は発射2日前から北側の動きを察知し監視態勢に入っていた。韓国軍は発射6分後、発射地点までの距離を想定しての報復攻撃訓練を行った。韓国軍が報復訓練に使ったのは地対地ミサイル、艦対地ミサイル、そして空軍の誘導ミサイルだった。
トランプ大統領は、安倍総理や文在寅大統領と緊急電話会談を通じて対策を協議した。ところが、金正恩のこの国際社会への挑戦に対して、中国共産党の機関紙は29日の朝にも、北側への警告どころか、韓国内のTHAAD配備に反対するという記事を掲載した。 |