中国が今年に入り、北韓からの石炭輸入を再開したとの疑惑が浮上した。疑惑を報じた「ボイス・オブ・アメリカ」によると、北京から東に約300キロ離れた秦皇島港付近の海上で、北韓のバルク船3隻が衛星で捕捉された。同港のほかにも北韓船が停泊・待機している港があり、一部では石炭と見られる黒い物体が山積みされていることが分かった。
昨年11月末に国連安保理で採択された制裁決議2321号は、北からの石炭輸入を年間750万トン、あるいは約4億ドル分を上限と定めている。規定は今年1月1日から適用されている。中国は昨年12月、制裁の履行に備えて北韓からの石炭輸入を一時的に停止すると発表していた。
石炭は北韓の外貨獲得源の柱の一つ。最大の取引相手国は中国だ。今回の取引が実際に行われた場合、どれほどの量・金額になるか定かではないが、国連は監視を強化している。制裁が着実に履行されれば、北韓の石炭輸出は6割以上減ると試算されている。 |