李在明政権は今月、西海公務員殺害事件の控訴を放棄した。昨年12月26日、ソウル中央地裁で一審判決が出て文在寅政権の高官5人が無罪となった後、検察の対応が注目されていたが、重要容疑の多くを控訴せず、真相解明を断念した▼同事件は2020年9月に起こった。北韓軍が黄海で漂流中の韓国公務員を発見、射殺し遺体を焼却。文在寅政権は特殊情報で事実を把握しながら、2日間にわたり国民に隠蔽。メディア報道を制限し捜索を装った。北韓軍の交信では「射殺指示」と「焼却」が確認されたが、政府は北韓指導部の責任を避けるため、公務員を”越北者”と認定。国家情報院と国防部は5000件以上の文書を削除したと言われている。李政権は発足直後から「国民の生命尊重」を掲げているが西海公務員は国民ではないのか▼北韓への過度な配慮が優先され、真相を封じる姿勢は、従北的な体質を強く示唆する。共に民主党は過去の事故や事件で保守派に対しては執拗な調査を繰り返し、左派に不利になるものは露骨に隠蔽、黙殺してきた。政権の対応は明らかに一貫性を欠く。例えばセウォル号沈没事故では調査を合計8年にわたり行ってきた。西海事件へのこの二重基準は、政権の本質を露呈する▼尹錫悦前大統領に関する裁判も同様だ。韓悳洙前首相に対して21日、求刑超の懲役23年の有罪判決を言い渡し、非常戒厳が「内乱」と規定。また8日、国軍防諜司令部の解体勧告案を発表するなど、自由民主主義の既存フレームの破壊を試みている。 |