２０２５年、韓日国交正常化６０周年を迎え、両国の友好と協力を祝うさまざまな記念イベントが日本と韓国の各地で予定されている。１５日には、ソウルと東京を象徴するランドマークのＮソウルタワーと東京タワーが同時にライトアップされた。

■各地で記念事業の開催始まる

　韓日国交正常化から今年で６０年を迎えるにあたり、各所で記念行事の開催が始まった。
政府主催のイベントとして７日、東京で韓国大使館主催の「日韓６０周年を支える会」が開催され、日本の政財界関係者や在日韓国人など、およそ１５０人が出席した。
日本の政界からは、額賀福志郎衆院議長、中谷元防衛大臣をはじめ、自民党所属議員のほか、日本維新の会の前原誠司共同代表、国民民主党の玉木雄一郎代表らも出席。
１５日には、韓日両政府が東京とソウルのランドマークになっている東京タワーとＮソウルタワーを、同時にライトアップ。両国の国交正常化に向けた初交渉が始まったのが１９５２年２月１５日。その日を記念し開催された。
同日午後６時３０分に点灯したソウルタワーの上部には、韓日両国の国旗を象徴する赤と青のライトが交互に点灯した。下部には６０周年公式ロゴのイメージが投影された。
ソウルの点灯式に出席した金烘均外交部第１次官は、「６０周年を象徴する光がソウルの中心を明るく照らす姿を見ながら、両国が手を取り合ってより良い未来を一緒に描いていく時間になればと思う」と述べた。
水嶋光一駐韓大使は「６０年前に大きな一歩を踏み出した両国関係は、多くの困難にもかかわらず、様々な分野で深い発展を遂げてきた」とし、「今後も日韓間の友好と信頼の灯火を灯し続けていきたい」と述べた。
東京タワーも１８時すぎに両国の国旗の色をイメージした赤と青にライトアップされ、展望台外面に「ＪＡＰＡＮ」と「ＫＯＲＥＡ」の文字が映し出された。
点灯式に参加した朴喆熙駐日大使は、「今年は、過去６０年の歴史を振り返りながら、揺らいだり後戻りしない韓日関係を築き、両国の未来世代に希望に満ちた青写真を示す年としなければならない。韓国はいま政情不安だが、対日姿勢はこれまでとまったく変わらない」と話した。
日本外務省の船越健裕事務次官は、「１９６５年の国交正常化以降、多くの方々の努力により幅広い交流、協力がなされてきた。両国国民が互いに社会と文化を理解し、関係を大切にすることで日韓関係を支えてきた。タワーに灯った日韓親善の光を全国に広げていきたい」と述べた。

■６０周年記念認定事業が次々開催へ

日本の外務省は、日韓国交正常化６０周年を記念する事業を公募し、認定事業には専用のロゴマークやキャッチフレーズの使用を許可している。すでに多くの事業が認定された。
６０周年記念認定事業のなかで、注目されるのが民間交流事業だ。
これまで韓日の草の根交流を推進してきた日韓文化交流基金は、１月に開催した「在韓公館選抜韓国ジャパンリポーター訪日団（第２～５団）」から、３月に開催予定の「ＪＥＮＥＳＹＳ２０２４　大学生訪韓団（第１～２団）」まで七つのイベントが認定事業となっている。
日韓文化交流基金は「６０周年だから特別ということではない。これまでもこれからも民間交流の重要性は両国にとって変わらない。草の根交流を続けていくことが重要。通年行っている行事とともに、６０周年に合わせた企画も計画している。３月に西野純也慶應義塾大学法学部教授の特別講演会『日韓国交正常化６０周年と日韓交流』を開催する」と話す。
今後多くの文化イベントも開催される予定だ。
「日韓国交正常化６０周年記念ＫＢＳ交響楽団＆東京フィルハーモニー交響楽団合同演奏会」が３月２日に東京で、３日に韓国で開催される。「日韓国交正常化６０周年記念親善チェロコンサート」が５月８日に兵庫県で開催。「日韓国交正常化６０周年記念行事辻井伸行ピアノ・リサイタル」が３月１１日にソウルで開催。３月２９日には「２０２５年日韓国交正常化６０周年記念行事日本歌謡大会」がソウルで開催される。
そのほか日本ライフル射撃協会、大分県ライフル射撃協会が主催する「２０２４年度３月日韓親善試合大分大会」（３月１・２日）などのスポーツイベントも認定事業として開催される。
外務省の「日韓国交正常化６０周年事務局」はＳＮＳ「Ｘ」に公式アカウントを開設し６０周年に関するさまざまな情報を発信しており、これら認定事業についても同アカウントで確認できる。

１５日、韓日国交正常化６０周年を記念しＮソウルタワーと東京タワーが同時にライトアップ