「私的復讐に公的権限を使えば泥棒」という、共に民主党の李在明代表の発言を聞いて、その厚顔無恥ぶりにあきれてしまった。尹錫悦大統領を批判する言葉だそうだが、プロサッカーチーム城南FC後援金疑惑や大庄洞疑惑の張本人であることをさしおいてよくも言えたものだ。
「公正な秩序維持こそ政府がやるべきことなのにもかかわらず、今は私的利益のために公権力を乱用する間違った世の中になっている」という李代表の弁だが、疑惑捜査を尹錫悦大統領の復讐と見なすこと自体、どこか思考が狂っているとしか言いようがない。
自己を正当化するための国民向けの扇動発言にしか聞こえない。扇動発言は、左派勢力が得意とする分野だ。その典型が、北韓に蔓延している金一族に対する礼賛扇動だ。
最近になって、文在寅前政権のペテンと欺瞞性が暴露されつつあり、国民もこれまで騙されていたことを認識しつつあるという。
過激左派ともいえる民主労総は、在韓米軍撤収、THAAD配備撤回をスローガンとして掲げ、北韓の労働団体である朝鮮職業総連盟が送ってきた「連帯の辞」をホームページに掲載して宣伝し、北韓を擁護する政治活動を行っている。先日も尹大統領の退陣などを求めてストを敢行したが、尹政権の毅然とした態度に不発に終わったようだ。
思想的背景に金日成主義があると指摘されている全教祖も、同様だ。全教祖が求める教育改革は、韓国社会の健全な発展には有害だと認識されつつある。
そうした左派勢力の台頭を文在寅前政権は、財政バラマキで後押ししてきたことが白日のもとに曝されつつある。
そのため、文在寅前大統領に対する国民の信頼が失われ、北韓の影響を受ける左派勢力に対する支持は失われてきているとされている。
5年前、ソウル光化門を埋め尽くしたロウソクデモは、朴槿恵元大統領を任期中に引きずり下ろした。民主国家にあるまじき蛮行と、心ある人は感じたが、後を継いだ政権、つまり文在寅政権は清廉潔白であろうと信じた国民も多かったはずだ。
しかし、文在寅政権時代に民主党の幹部が行った不正が次々と暴露され、また北韓の悪行を隠蔽するため、さまざまな違法工作を行ってきたことも明らかにされつつある。まさに、ぺてん師政権であったことが明々白々となり、そのウソと偽善に国民はうんざりしている。とんでもない選択をしたことに自戒の念が広がっているはずだ。
文在寅政権は、朴槿恵政権時代よりも、さらに多くの不正を働き、国民にウソをついたが、大統領候補にもなった李在明代表も「10ウォン硬貨1枚の腐敗も容認できない」と大言壮語し、クリーンな政治家のイメージを吹聴したが、実際は数え切れないほどの疑惑の当事者であったということだ。国民を手玉にとる大ぺてん師というほかない。
左派政権で慰安婦団体など左派勢力への補助金は46倍に激増したといい、横領事件も頻発している。左派勢力は「5年任期の大統領を10人連続で輩出しなければならない」という50年政権維持論を主張し、さらには「韓半島平和の100年を展開する」などと、永久政権の体制を整える発言をしている。
国民は、左派勢力の危険性を黙視してはならない。
(韓登) |