韓国の最大野党「共に民主党」の代表を務める李在明氏が起訴される見通しとなった。城南市長時代の不正疑惑によるものだ。李氏本人は「無罪として処理された事件を蒸し返し、あるはずのない罪をでっちあげる司法クーデター」などと抗議。10日に検察に出頭した際、野党議員約50人が同行するなど、党を挙げて反発している▼李氏の不正疑惑は、最近浮上したものではない。疑惑が浮上して1年以上が経ち、すでに複数の側近が逮捕・起訴されており、むしろ李氏本人への捜査については、進展が遅すぎるとの指摘もあったくらいだ。それが、ここにきてようやく動きだしたのである▼疑惑の舞台に城南FCというプロサッカークラブがある。李氏が同クラブのオーナーだった2016年からの3年間、複数の企業がクラブに後援金を拠出し、その見返りに便宜供与を受けたという▼市長時代の宅地開発事業でも、李氏への聴取が行われる見込みだ。「大庄洞事件」と呼ばれるこの疑惑では、すでに李氏の側近が逮捕されており、その逮捕された側近から9億ウォンに上る金銭を受け取ったとして、左派系の全国紙「ハンギョレ新聞」の幹部が解雇された。社長をはじめ、複数の幹部が辞意を表明するなど、波紋は広がっている▼起訴されることを見越しているようだが、国会議員である李氏には、会期中は逮捕されない特権があると居直っているようにも感じられる。国会は野党が過半数を占めるが、与党はじめ国民は、李氏の疑惑を徹底追及すべきだろう。 |