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最終更新日: 2020-02-19 00:00:00
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2019年08月15日 00:00
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【特集 韓国教育財団】教育にかける情熱と想い
韓日の懸け橋となる人材育成―50年間で奨学金受給者9700人、支給額18億円超

韓国教育財団は1973年の創立以来、毎年100人以上に奨学金を支給、過去50年間で9700人・18億円の実績を残している。米国トップスクール向けの「碧夆奨学金」制度も設けられ、韓日の懸け橋となる優秀な人材の育成に貢献してきた。韓国教育財団・徐東湖理事長、成鍾泰理事に教育への想いを聞くとともに、奨学金を受給した奨学生2人に当時の状況や現在の活動などを聞いた。

6月19日行われた寄付金伝達式。左から4人目が徐東湖理事長

◆徐東湖理事長「向学心を持つ人はぜひ挑戦を」

――徐東湖理事長が韓国教育財団(以下、財団)とかかわったきっかけは。
「理事として活動しないかと、許弼奭初代理事長に声をかけられたのがきっかけだ。一理事として財団にかかわり、歴代理事長に仕えてきた。2代目の李根植理事長らとともに財団の活動に従事した」
――理事長に就任したのが1999年で、早や20年になる。教育にかける情熱がないと続かないと思うが、表に出ない苦労などもあったのでは。
「財団の理事長として活動するなかで、特に苦労と感じるものはなかった。
あえて挙げれば、東京商銀が破綻したときに財団の基金が被害を受けた。幸いにも同銀以外にも分散して預金をしていたため、決定的な危機には至らなかった。そのときに財団の基金を、より安全に、より効率的に活用できないかと考えた。当時は金利が非常に安かった。運用可能な資金が13億円くらいあったが、それをどう運用するのか議論した」
――基金の管理と運用は、財団運営の根幹にかかわる問題だ。
「そのとき基金を利用した収入源としてマンションの賃貸を考えた。これを実現するためには文部科学省傘下の奨学財団として、同省の許可を得る必要があった。文部科学省との話し合いは上手く進められたが、これは当時の韓国大使館の李光衡首席教育官(元白頭学院校長)の功績だ」
その後、どういう形で運用を行っているか。
「9億円程度を投資してマンションを購入、これを基本財産として活用することで、財団は月に約500万、年間6000万円くらいの安定収入を得ることができるようになった。借り手は韓国から東京韓国学校や京都の学校などに赴任してくる先生たちが中心だ」
――ビジネススクールを対象とする奨学金制度、MBA奨学金制度、碧夆奨学金なども理事長の発案と聞いた。
「財団に同制度を導入する前に、個人的に韓国で行っていた。当時は、ビジネススクール進学志望者15人程度を奨学生として支援させて頂いた。向学の精神を持つ学生にはぜひチャレンジしてほしいと思っており、彼らが可能性を追求できるようなステージを提供したいと考えた。そういう想いから財団でも同制度をスタートした。昔の先輩たちの中には小学校も出ていない方も多かったが立派な方も多く輩出した。あのエジソンだって小学校中退だ。やる気さえあれば、どこでも勉強できるという見方もある。しかし、せっかく最高学府があるならそこで学んだほうが圧倒的に近道だ。それを支援する制度を設けたかった」
――奨学生のなかには韓日の懸け橋となって活躍している人材も多いのでは。
「彼らはまだ若いから、本当の意味で社会の中心に成長していくのには時間がかかると思う。また、奨学生たちがどのくらい栄達したのかは、さほど重要ではない。失敗するか成功するかは、運もあるしその時の社会情勢もある。しかし、学びたいという人に、学習の機会を与える制度があること自体がすばらしいことではないか」
――教育についての考え方を聞かせてください。
「人は学ばないといけないと思う。孟子の言葉だが、人には三つの楽しみが有ると云う。父母がともに健在である事は第一の楽しみである。俯仰して天地に愧じないのは第二の楽しみである。天下のすぐれた人物を集めて教育するのは第三の楽しみである。これを君子の三楽という。私はこの言葉が示唆するものは大きいと思う。私は力不足ではあるけれど天下の英才を集めて教育するお手伝いはできる。私は在日の子弟達に最高水準の学問を学んでほしいと願っている。彼らが自分の可能性を試す一助となりたい。彼らの人生に対する挑戦に対して側面から、微力ながら力になりたい。自分で教えることはできないが、学ぶ場を与えるという手伝いはできるのではとの思いからだ」

◆成鍾泰理事「寄付の輪が広がることを願う」

成鍾泰理事は、韓国教育財団に毎年1000万円を10年間にわたり寄付、今年1億円に達した。成鍾泰理事の教育にかける情熱と想いを聞いた。

成理事
 成鍾泰理事が寄付を始めたきっかけは、韓国政府から贈られた国民勲章「冬栢章」。
「民団福島の団長を務めていた際、韓国政府から冬栢章をいただいた。何もしていないのにも関わらず勲章をもらうのは申し訳なく思い、祖国の韓国と生活の場である日本に同額を寄付することにした」
毎年1000万円、10年にわたって韓国教育財団に寄付し続けてきたことは、徐東湖理事長との出会いが大きいという。
「財団への理事の誘いがあって、徐東湖理事長と出会った。徐理事長が、毎年多大なる金額を寄付し、若い人に教育の機会を与えている、という話を聞いて感銘を受けた。自分もできる範囲でやれることをやっていこうと思った」
寄付活動に対しては、困っている人の助けにわずかでもなればそれだけで嬉しいと話し、在日同胞が少しでも寄付活動に興味をもってくれれば、と語る。
「奨学金をもらった生徒たちは、みな韓日の立派な懸け橋になりえると思う。また、生活に余裕がある在日同胞は少しでも寄付に関して考えてほしい。負担にならない範囲で同胞同士助け合うべきだと思う。少しずつでも寄付の輪が広がっていけばと願っている」
「私たちの国が植民地になったのは勉強が足りなかったから。今の韓国の教育熱が高いのは、教育の重要性を自ら学んだからだと思う。学ぶ意欲のある若者の役に立ちたいと思っている」
成鍾泰理事は30年前から韓国でも奨学事業を行っている。成理事の故郷、韓国の淸道に奨学会を設立し運営している。現在は「合同会社成鍾奨学会」という形で、日本国内で運営しているが、今も毎年、韓国に奨学金を贈っている。
「財団を通じ学んだ人材が、両国の社会で懸け橋として成長してくれると私は信じている。今後も韓国教育財団と財団を通じた学生たちを、関心と愛情を持って見守っていきたい」と語った。

関連=http://news.onekoreanews.net/detail.php?number=86364&thread=08

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◆韓国教育財団とは?

公益財団法人「韓国教育財団」は1963年に作られた「在日韓国人教育後援会」を母体としている。在日韓国人教育後援会の時から韓国政府の支援を受けていたが、1973年に今の「韓国教育財団」として成立された。
韓国教育財団はこれまで9700人に18億2000万円を奨学金として授与してきた(2018年3月末基準)。
財団は日本国内の高校生・大学生・大学院生対象の一般奨学金と、米国のMBA課程履修者を対象にした碧夆奨学金を運営している。財団は在日韓国人だけではなく、韓国語の素養がある日本人も支援対象としている。財団からの奨学金に返済義務などはない。
なお、韓国教育財団は公益財団法人であるため、寄付金は控除の対象となる。寄付金はすべて奨学金として使われている。

問い合わせ先:TEL03・5419・9171
ホームページ(https://www.kref.or.jp)

2019-08-15 8面
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