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2015年09月16日 22:34
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冷遇の国軍捕虜
生死確認50人追加も

 南北離散家族の一部再会が行われることになった一方、国軍捕虜の扱いに対する不満の声が上がっている。
 国軍捕虜とは、1950年に勃発した韓国戦争(朝鮮戦争)で北側の捕虜となった韓国兵で、いまだ囚われの身になっている人を指す。韓国政府は8万人以上が捕虜になったり行方不明になったりしたとしている。現在は生存者が減少し、保守系団体「国民行動本部」によると、その数は500人を超える程度にまで減っている。そのため同団体は、国軍捕虜の送還を最優先にすべきとしている。
 8日に発表された南北赤十字の合意内容によると、韓国が北に求める生死確認依頼対象者250人のうち、50人が国軍捕虜離散家族リストから追加された。韓国側の首席代表を務めた大韓赤十字社の李徳行・実行委員は、国軍捕虜などの問題に積極的に対応するための追加措置だったと強調した。韓国政府も50人の中に生存者が確認された場合、優先的に再会対象に入れるとしている。
 このタイミングで、国軍捕虜の遺族にとっては看過できない判決が下された。ソウル高裁は6日、中国から北に強制送還された国軍捕虜ハン・マンテク氏の遺族に対し、国の賠償を認めない判決を下した。
 ハン氏は2004年に脱北し、韓国に戻ろうとしていたところを中国公安に発見され、北に強制送還となった。遺族らは韓国政府が救出を怠ったとして2013年に国を相手取った損害賠償請求を起こした。1審では遺族側の主張が一部で認められ、1億ウォンの国家賠償が支払われることになった。しかし控訴審では、時効が成立して請求権がなくなったと判断され、一転して敗訴となった。

2015-09-16 3面
 
再会前の懸念
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