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2015年01月01日 00:00
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【新春対談(上)】韓半島分断70年韓日国交正常化50年 金正恩体制に見える限界、チャンスに挑む意志を
核やミサイルを防ぐ手なし 自由統一が唯一の道

 日本の植民地支配から解放された1945年は、韓国にとって南北分断が始まった年ともいえる。今年で70年となる分断をいかに克服し、機会に変えていけるか、韓国の安全保障問題研究所(KINSA)の金熙相理事長に、洪熒・本紙論説委員が聞いた。予備役陸軍中将でもある金理事長は、盧泰愚大統領をはじめ、3人の大統領の国防補佐官と国家非常企画委員長を務めた。軍事問題はもちろん、南北関係と安保の問題に至るまで、戦略理論と実務を兼備した安保専門家だ。

核やミサイルを防ぐ手なし 自由統一が唯一の道

金煕相
洪熒
 今年は韓半島が南北に分断されて70年、韓日国交正常化から50年、6・25戦争(朝鮮戦争)勃発65年など、歴史の節目です。まず「2015年統一大戦」などと豪語する金正恩体制の特徴と耐久力について聞きたいのですが。
 金熙相 92年にソウルで開かれた南北高位級会談の北側代表団歓送晩餐の時、いきなりある人物が「私たちが統一すれば、私たちが金先生の面倒を見ます。南側が統一すれば、金先生が私たちを面倒見てください」といってきたのです。北韓も行くところまで行ったなと思いました。その北韓は太陽政策の10年間で69・5億ドルを受け取り、大規模な軍事力と核兵器を開発して存続しています。
 金正恩が「統一大戦」を始めた場合、その先鋒となる偵察総局をどのように評価しますか。
 対南政策の実質的な行動指揮部署が偵察総局で、総局長の座を6年近く保っている金英徹は手強い人物です。実は「お互いに面倒を見よう」といったのは彼ですが、彼は軍部と権力を掌握するには高齢すぎる。
 国際社会は、北朝鮮の核を阻止するのに失敗しました。韓国としては決定的かつ断固たる対策が必要です。
金 統一以外に、核やミサイルを防ぐ完璧な対策はありません。韓国が自衛的な核を持ったとしても、失うものが多いので報復できません。この部分が、今日の安保体制のアキレス腱です。イスラエルのように爆撃することも今や遅い。
 核を廃棄せずにどうやって統一するのでしょうか。
 最終的にはわれわれの意志の問題です。北の核への現実的な対応では、連合司令部がソウルにあるということ以上の抑止力はありません。北韓に赤化統一以外に体制危機を脱する道がないように、私たちにとっては自由統一以外に北韓の核を廃絶する方法はないのです。
 中国が強大になり、韓国社会は「対中恐怖症」、「対中事大主義」のようになっているといわれます。特にTHAAD(高高度ミサイル防衛システム)の配置に反対する意見などはどう思いますか。
 平和統一のために韓中関係をよくしなければならないと思い込みすぎているのです。韓米同盟を韓中関係に置き換えようという人も出ています。しかし私たちは中国に毅然と対処しなければなりません。
洪熒

 韓国の過度な対中接近は日本に利用される。日本は韓国が中国に傾くから諦めなさいと米国に話をすると思われる。
金 米国の立場から見れば、在韓米軍が韓国の安全のために盾(THAAD)を持ってきてあげるというのに、中国に戦々恐々としているのだから笑う以外にない。米議会はTHAADについて、韓国が中国側なのか米国側なのかをテストするリトマス試験紙と考えているようだ。
 米国の東アジア同盟国が北大西洋条約機構(NATO)のように結束できずにいるのは、欧州にかかるソ連の力を分散・弱体化させるために、中国をソ連と対決するように誘導したニクソンショックが原因です。
 ニクソンが北京に行ってから、韓国も北方政策を開始した。日本もキッシンジャーの北京訪問後、すぐに中国と国交を結んだが、その過程で、米国はアジアの同盟国をあまりにも軽く扱いました。米国は安倍政権が北韓と接触しても、日本は北韓にお金を渡さないと考えています。米国の情勢認識にも間違いは多いのです。
 中国共産党はソ連が東西冷戦でなぜ負けたのか徹底的に研究し、前轍を踏まないようにしています。ですが中国は自国の発展のためにも、米国が必要な状況です。中国の将来には悲観論もありますが、中国はそのような部分をそれなりに管理してきました。
 米中関係は、協力ではなく葛藤と競争関係に進む可能性が高い。個人の自由を重視するアメリカ式自由民主主義と中国の社会主義は基本的に異なります。とはいえ、米中がすぐに戦う可能性は全くないと思います。
 洪 韓日対立の背景には、自由陣営の一員として同じ方向を見ていなかったことが挙げられます。しかし、両国の立場は逆になりました。韓国はFTAという「経済領土」拡大に余念がなく、日本は「同盟強化」に乗り出しています。韓日両国がより緊密な関係を構築することができた歴史的瞬間、事件があったとすれば、何だったでしょう。
 小泉訪朝を挙げたいと思います。韓国の左派政府が行ってきなさいと言ったからでしょうが、私の考えでは当時の首相がほかの方だったら平壌訪問はなかったはずです。一番残念な点は、天皇訪問が議論されながら実現しなかったことです。天皇が来たら多くの問題が解決するはずです。今は総合安全保障の時代です。国には3つの基本的な機能があります。安全保障、経済、社会的価値の高揚です。あえて第1を挙げるなら安全保障です。経済は市場が補完しますが、安全保障は国の生死を左右します。

 金熙相(キム・ヒサン) 1945年、慶南・居昌生まれ。陸軍士官学校、ソウル大卒。軍団長などの指揮官や88年から93年まで大統領の国防秘書官などを歴任し、現在韓国安保問題研究所理事長

洪熒(ホン・ヒョン) 1948年、ソウル出身。韓国陸軍士官学校卒。国防部勤務を経て駐日韓国大使館で公使などを歴任。桜美林大学客員教授などを経て現在、本紙論説主幹

2015-01-01 1面
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