北韓の労働者を雇用している外国企業は、労働者の人権侵害にあたる可能性が高いことがわかった。米国の自由アジア放送が11月26日、英国のコンサルタント会社メープルクロフト社シニア分析官のサラ・ケリガン氏のコメントとして伝えた。
ケリガン氏によると、メープル社が08年から調査してきた強制的・非自発的労働に起因する危機指数において、北韓は対象となった世界197の国と地域のうち、7年連続で最低だったという。同氏によると、北韓には労働者保護のための法的制度がほぼ皆無で、構造・履行過程・成果のすべての面において最悪の評価だった。また国内だけでなく、北韓からの出稼ぎ労働者を雇っている外国企業も人権侵害に問われる可能性があるとして名前が挙がった。
2022年にサッカーワールドカップを開催する予定のカタールでは、主に建設作業員として北韓労働者が働いている。彼らは国際労働機関の労働基準を逸脱する条件で契約を結んでいるとのことだ。1960年代から北韓の労働者を使って木材の伐採を行っているロシアでは国家間の契約により、強制的な環境で移動の自由もないまま労働者は賃金の90%近くを搾取されていると指摘されている。中国では国の介入はないものの、脱北者は強制送還を恐れ、最悪の労働条件で搾取されていると述べている。 |