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2013年09月19日 00:00
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開城工団が操業再開 「取引なくても生産する」

 16日に再稼働に入った開城工業団地。北韓当局の一方的な閉鎖により、166日間止まっていた工団の機械が動き始めることになった。外見上の再出発は順調だった。再起動初日、入居企業123社のうち90社以上の業者が機械の試運転を始め、生産準備に突入。北韓労働者も3万2000人が出勤して作業に参加した。
 北韓労働者の数は稼働停止前の60%水準だが、前より積極的な態度で操業に臨んだというのが、入居企業関係者らの話だった。工団稼働の障害となっていた出入り回数は、過去の1日4回から、この日は21回と大幅に増えた。
工場の火は再びともったが・・・
 問題は操業停止による後遺症を克服できるかだが、先行きは疑問視されている。予約注文を受けてから生産を行うシステムを導入している衣類、繊維、縫製業者は、今年末まで物量受注ゼロの状態だ。5カ月間の操業停止で既存のバイヤーとの契約が次々と切れ、取引先がなくなったからだ。取引ルートが回復しても、早くても来年3月から4月頃にならないと製品を販売できる状態にならないという。
 生産準備にとりかかっている会社は90社あるが、実際の再稼働体制に入った企業が60社あまりにすぎないのも、こうした事情からだろう。入居企業としては、急いで売り上げを伸ばすためには利益が少ない単発の契約を獲得するしかない。ある衣料品メーカー関係者は「取引先も確保されていない状態なので、今年末までは機械の油が乾かない程度に稼働させるしかない」と吐露した。
 入居企業の集まりである開城工業団地正常化追求非常対策委員会は16日付で声明を出し、「開城工団の暫定閉鎖のような不幸な事態が再発しないように、(南北当局者が参加している)開城工団の南北合同委員会で、確実な保証策を作ってほしい」と促した。また非常対策委は「今回の事態で経営危機に直面した入居企業が再び立ち上がれるよう、実効性のある対策を用意し、すでに支払った保険金については、入居企業が安定するまで返済を猶予してほしい」と要求した。
 政府は開城工業団地入居企業の稼働中断保険金として、すでに46社に合計1485億ウォンを支給した。国策銀行である韓国輸出入銀行は、これらの保険金受領者に対し、開城工団が再稼働したときに保険金を返却するように文書を発送した。入居企業としては、注文が途切れて空の工場を稼働している状況なのに、それでも政府が政策資金を支援する保険保証をしたことは特恵といえるだろう。
 そして再稼働が始まった今、企業側は支払われた保険金返還を待ってほしいと猶予を求めている。これを受け入れれば、政府としては入居企業に「第2の特恵」を与えることになるが、世界のどの国も、投資にともなうリスクまでは担保していない。
 一方、南北は16日、開城工業団地の共同委員会第3回会議を開き、10月31日に開城工業団地での共同投資説明会を開催することで合意した。
(ソウル=金明信)

2013-09-19 1面
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