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2013年06月26日 03:51
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北の対話姿勢強調続く
周辺国の協調にあせりか

 北韓の金桂寛・第1外務次官が19日、北京を訪れて中国の張業遂・外務次官と初の戦略対話を行った。中国側の報道によると、金次官は「6カ国協議を含め、あらゆる会談に参加する用意がある」などと述べたという。4月末に開城工業団地が事実上の閉鎖に追い込まれるなど、韓国との関係悪化などで国際的なイメージが地に落ち、周辺国からも冷淡な対応を取られている北韓はその後、対話姿勢を打ち出して局面の打開を図っている。今回の金桂寛訪中も、対米・対中関係に光明を見出したいとの考えがあるようだ。

具体的な進展なければ対話なし

 5月16日、日本の飯島勲・内閣官房参与が、平壌で金永南・最高人民会議常任委員長と会談した。同24日には崔龍海・人民軍総政治局長が、北京で習近平・国家主席兼党総書記と会談。6月の南北当局者会談は、出席者の「格」をめぐって北韓側が中止に追い込んだものの、直後の16日には米国との高官級会談を提案した。北韓が周辺国との対話を模索する姿勢は、ここにきて顕著になっている。
 気になるのはその真意だ。日本との交渉では支援を引き出そうとしていたが、結果は芳しくなかったようで、続報は聞かれない。韓国との対話についても、「格」を理由に直前で中止したことから、最初から真摯に話し合おうとしていたかに疑問符がつく。
 やはり北韓が重視しているのは、中国と米国との関係だろう。タイミングを見ると、今回の金桂寛訪中は韓中首脳会談の前、崔龍海の訪中は米中首脳会談の前だ。北韓サイドから中国に伝えられたのは、いずれも周辺国との対話を望むという内容だった。
 北韓は中国と米国が絡む首脳会談を前に、国際協調にかじを切る考えがあることを強調し、両国の態度軟化を引き出そうとしたのだろう。事実、今回の訪中で金次官は、中国の経済制裁緩和を求めたという。
 北韓が究極的に求めるのは、米国からの体制保障だが、米国は国際社会の制止を無視して北韓が核・ミサイル開発を行っていることから、対話に応じる見込みはほとんどない。北韓は16日、「韓半島の緊張局面を解消し、地域の平和と安全を実現するため」として米国に高官級会談を提案したが、前提条件をつけないことを求めており、米国は即座に提案を拒絶した。
 米国との対話が実現しそうにない状況で中国の“口添え"をもらいたいとの意図が今回の金次官訪中には透けて見える。しかしそれ以上に中国の関心を自分たちの方に向けておきたいというのが、北韓の狙いといえる。

 北韓への対応をめぐっては、韓米を中心に日本や中国との連携が強化されつつある。
 韓日は昨年から関係がぎくしゃくしているものの、米国のとりなしもあって現在は韓日米3カ国の外相会談を行う方向で調整が進んでいる。議題は北韓への対応が中心になる見込みだ。
 6月27日には韓中首脳会談がある。5月に行われた韓米首脳会談で、朴槿惠大統領とバラク・オバマ大統領は、北韓の核開発について具体的な進展がなければ対話には応じないとの考えで一致。国際社会への挑発については、抑止力を高めて共同で対応する方針を確認した。
 6月上旬の米中首脳会談では、両国首脳が北韓の非核化に向けて取り組むことで合意。また、「北韓を核保有国として認めない」との一文も発表に盛り込まれた。
 このタイミングで27日から韓中首脳会談が始まる。韓米、米中と首脳会談が行われ、今回は韓中会談。それも朴大統領は国賓扱いで中国に招かれる。ここでも北韓の非核化は当然議題になる。強固な北韓包囲網が、自分たちが蚊帳の外に置かれた状態で形成されては困るというのが北韓の立場だろう。
 確かに中国は、可能な限り北韓への支援を続けるだろう。米国との話し合いの橋渡しもしてくれるかもしれない。ただ、北韓が中国の悩みの種になっている点が過去とは異なる。「これ以上擁護できない」と判断されれば、中国の北に対する姿勢はより一層厳しくなる。
 北韓は6カ国協議への復帰を望んでいるといわれるが、これが核開発の時間稼ぎに使われてきたことは協議参加国でなくてもわかる事実だ。05年9月に採択された共同声明では北韓の核廃棄と核計画の停止などが決まったが、北韓はその直後に2回目の核実験を実施。今年に入ってからも3回目の核実験を行った。
 米国は、非核化に向けた具体的な行動がなければ協議に応じないとの態度を示している。ボールは北韓にある。協議をしたいのであれば、行動で示さなければならない状況にまで事態は進んでいる。
最近の北韓の主な対外交渉と周辺国のトップ会談
5月8日 韓米首脳会談
5月16日 日本の飯島勲・内閣官房参与が、平壌で金永南最高人民会議常任委員長と会談
5月24日 崔龍海・人民軍総政治局長が、北京で習近平国家主席兼党総書記と会談
6月7、8日米中首脳会談
6月11日 韓国での南北当局者会談に応じる構えを見せていたが、中止に
6月16日 北韓が、米国との高官級会談を提案
6月19日 金桂寛・第1外務次官が北京で中国の張業遂外務次官と会談
6月27日 韓中首脳会談

 

 

2013-06-26 3面
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