趙甲済
ソウル市の冠岳乙選挙区の野党候補予備選に出た金煕喆民主統合党(略称民主党)議員側が、李正姫統合進歩党(略称進歩党)共同代表を「従北左派」と非難する垂れ幕を掲げたという疑惑が提起される中で文在寅民主統合党常任顧問が立場を表明したという。
文氏は、3月17日午前自身のツイッターに、「私は民主統合党ですが、党内の誰でも理念的に思想攻勢をかけるなら同意しません」、「親北左派だの従北左派だのという言葉は、相手との共存を拒否する邪悪な言葉です。そのような表現から政界から追放されてこそ私たちの政治が共存と妥協の可能な政治に発展できます」と書いた。一方、金議員は3月16日、自身のツイッターを通じて「問題の垂れ幕を掲示した事実が全くない」と解明した。
では、文在寅氏は李正姫が従北左派でないと思うのか?
*彼女(李正姫)は、金日成、金正日、金正恩の戦争犯罪行為(6.25南侵戦争、天安艦爆沈など)と人権弾圧に対しては一言も批判したことがない。一方、李明博政府と米国を誹謗する。民族反逆者の悪行に沈黙する人が従北でなければ誰が従北なのか?
*彼女は北韓政権の人権弾圧には沈黙しながら、スパイと工作員らに自由を破壊する自由を与える、国家保安法廃止を主張する。保安法が人権を蹂躪すると主張するのだ。スパイの韓国破壊行為を容易にしてあげようとする人が従北でないなら誰が従北なのか?
*彼女は民族共倒れをもたらす北核問題には事実上沈黙しながら平和的核である原電に反対し、韓米同盟解体を主張する。韓米同盟が解体されれば核の傘が撤去されて韓国は核武装した北に無防備に露出される。祖国を敵の前で裸にして屈従させるとする者が従北でないなら誰が従北なのか? こういうな場合は「従北」もあまりにも穏健な表現だ。
*李正姫議員が代表だった進歩党の前身である民主労働党は、自由民主主義を否定する民衆民主主義を主張し、北韓式連邦制統一、社会主義指向、私有財産権無視、駐韓米軍撤収を綱領に入れた。こうした者が従北左翼でなければ誰が従北か?
*李正姫はラジオ討論会に出演して「6.25戦争」が南侵である事実を最後まで認めなかった。こういう者が従北でなければ誰が従北なのか?
*こういう李正姫や統合進歩党と手を握った民主党と文在寅は従北ではないか?
李正姫が従北でないなら私は韓国人でない。文在寅氏は「邪悪な」云々するのではなく、ちょっと論理的に話さねばならない。民主党が韓米同盟解体を公約した進歩党と手を握ったことは、「我々を従北と呼んで下さい」という懇請だ。これがどれほど売国反逆なのかを教えてくれる国際的事例がある。
「ユーロコミュニズム」の旗手だったイタリア共産党党首のペルリンガーは、1976年選挙の時イタリアがNATO会員国であることが国益に役に立つと宣言した。NATOがイタリアの安保を護ってくれるおかげで「自由な、多党制下の社会主義が可能だ」ということだった。韓国の安全と自由と繁栄を護ってくれる韓米同盟を解体するという李正姫は、イタリア共産主義者よりはるかに左翼的だ。愛国心のない反逆的左翼をわれわれは従北(北韓政権に屈従-追従する勢力)と呼ぶのだ。
文在寅氏は従北という言葉を作ったのは右派でなく、民主労働党の反北左派が党の主導権を握った主体思想派(金日成追従勢力)を称した用語である事実も知らないのか? 民主党員らはスパイ事件に連累した金日成崇拝者二人が作曲、作詞した歌を党歌として歌う。これでも民主党は従北でないのか?
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-*国民行動本部の民主労働党解散請願運動意見広告(2011.08)
1.民主労働党の綱領は、民衆民主主義を指導理念として標榜する。
民衆民主主義は、人民民主主義などと同様にプロレタリア独裁(共産主義)の変種であり、国民の一部である「民衆」階級(労働者、農民、貧民)だけの主権を主張することで、「国民全体が主人であり、すべての権力は国民から出る」という、大韓民国憲法上の国民主権主義と自由民主主義を否定する概念であり、すでに大法院の判例によって明白な利敵理念として判明されている。
2.民主労働党が標榜する統一政策は、北韓の高麗連邦制の赤化統一方案と同じものであり、大韓民国憲法が命令する自由民主統一原則に違背するものだ。
3.民主労働党は新旧の綱領を通じて社会主義志向、北韓式連邦制統一、民衆民主主義、駐韓米軍撤収と韓米同盟解体、私有財産権無視、資本主義反対などを主張するため、政党の目的が自由民主主義体制、国民主権主義、自由民主統一原則など憲法に明示された民主的基本秩序に違背するものだ。
4.民主労働党の目標だけでなく活動も民主的基本秩序に常時違反している。大統領候補だった権永吉は憲法に違背する「コリア連邦共和国建設」を国家ビジョンとして掲げ、国家保安法撤廃、韓米同盟解体、駐韓米軍撤収などを主張した。
5.民主労働党の党役員たちがスパイなど公安事件に連累したケースが何度もあったが、党は所属党員たちの犯行と関連して対国民、または対政府謝罪をしたことがなく、また、該当党員に対して除名など措置を取ったこともなく、スパイを潜入させて民主労働党を掌握しようとした北韓政権に抗議したことがない。これは民主労働党の理念と目的と活動が総体的に反憲法的でかつ反国家的であり、従北的である点と関連がある。
6.憲法裁判所法第55条の法文上、政党の目的と活動が自由民主的基本秩序違背する場合、政党解散の事由となる。民主労働党の場合、目的および活動が全て自由民主的基本秩序に違背しているため、正常な法治国家ならすでに解散されるべき政党だ。憲法裁判所法上、政党解散審判の請求は政府だけができるようになっている。政府は民主労働党が創党されて10余年が経つまで政党解散審判の請求をしていないため、関連資料を検討して民主労働党解散請求審判をしてくれることを請願します。
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