趙甲済
*昨日(1月15日)民主統合党の代表に選ばれた韓明淑氏は、2010年「天安艦爆沈」直後のソウル市長選挙に立候補して、非難の焦点を北韓でなく李明博政府に集中した。
*韓氏は北韓が核保有を宣言(2005年2月10日)するや、▲「北韓なりの国益があるため」と庇護し、▲「米国に北への体制保障と経済支援を要請せよ」と政府に要求した。北韓が核実験(2006年10月9日)をやるや、▲「核をもってある国に挑発するためでない」 ▲「米国の制裁や一貫した金融圧迫が一つの原因でありうる」と言い北韓を擁護した。
*韓氏は、国家保安法廃止の立場を保ってきた人物だ。彼女は▲「国家保安法は独裁政権を維持するため、歴史を正しい方向へ導こうとした良心勢力を無惨に切った(2004年9月6日)」と言い、2004年10月国家保安法廃止案の共同発議に出て、▲2006年3月24日総理に指名された後の記者会見でも「国家保安法廃止という党論に賛成する立場に変わりがない」と言った。
*韓明淑(*左写真)氏は、公安事件に連累した前歴がある。韓氏は1968年北韓政権に忠誠する地下共産組織である統一革命党(以下「統革党」)事件で、夫の朴聖焌氏とともに実刑を宣告された。当時朴聖焌氏は1審で懲役15年に資格停止15年を宣告されて翌年大法院で刑が確定した。韓氏は懲役1年に執行猶予1年、資格停止1年を宣告された。統一革命党事件は1968年8月24日中央情報部によって摘発された大規模スパイ団事件だった。統一革命党は金鍾泰をソウル市党委員長とし、金ジ洛、申栄福が主導した「民族解放愛国戦線」と、李文奎、李在学が主導した「祖国解放戦線」の下に多様なサークルや組織、学士酒店などを組織し、共産革命を画策してきたことが明らかになった。
*民主統合党の党歌は、スパイ事件連累者の李哲禹氏が作詞し、金日成を称える民衆歌謡作曲者の尹・ミンソクが作曲した。
*民主統合党の綱領の中の「経済民主化」という美名の「大企業の改造」や、すでに許可されたテレビ局の見直し公約は、私有財産権と言論の自由への否定か根本的な制約を意味する。「政治の民主化」や「教育の民主化」は言えるが、「経済の民主化」とは「軍隊の民主化」のように話にならない。資本主義経済の核心は、私有財産権の保障なのに、民主党は「経済民主化」という社会主義式の概念を導入してこれを本質的に制約しようとしている。
*2008年の「ロウソク乱動」は、従北左派勢力が、多衆の暴力と扇動で法治を破壊し議会民主主義を否定した事件なのに、民主統合党は綱領を通じてその精神を継承すると闡明した。
*結論:党代表の従北的理念性向、彼女の一貫した北韓政権庇護、党の精神を盛込む党歌作曲・作詞家の従北性、党綱領に盛込まれた法治不正と社会主義的性向を総合すると、民主統合党は進歩や左派でなく従北政党と規定することが妥当だと判断される。
今年の二回の選挙は、民主統合党と統合進歩党(駐韓米軍撤収主張)の「従北連合勢力」対「大韓民国勢力」の正面勝負になるはずだ。もし、従北勢力が執権したら、今度は反共自由民主主義-市場経済-法治主義を根幹とする国家正体性を変調する一種の国体変更を試みる可能性が高い。大韓民国守護勢力はこれに対して抵抗する。「国体変更」という反逆は、憲法精神と民主主義の原則を踏み潰さねば不可能だ。政権を取った勢力によるこういう反民主的国体変更は、国家安保を脅かす一種の内乱行為だ。
憲法第5条は、国土防衛だけでなく国家の安全保障を国軍の神聖な義務として規定している。このごろ国軍は従北勢力の正体を教える政訓教育を強化している。その従北勢力が執権し、国軍統帥権を掌握したら従北を敵と見る国軍はどう行動すべきなのか? 国民はどう行動すべきなのか? 韓国で内戦状態が起きたら北韓政権はどう介入するだろうか? 理念対決のため内戦的構図になった韓国の将来を展望するのは危うい。国民が二度の選挙を通じて反国家勢力の執権を許容するのかどうかは、血を流す状況を予防できるかどうかのことでもある。
韓国の左傾化されたメディアらは「事実報道」の原則を諦めて、理念的価値観に服務することで民主統合党の従北性を進歩だと包装して国民を騙すことに加担している。先輩たちが勝ち取った言論の自由を従北勢力が醜行するように放置しているわけだ。
言論機関の職務遺棄によって有権者が集団的に騙されたら、反逆者を国会議員に、スパイを大統領に選んで、従北勢力を執権党にすることができる。選挙を誤れば血を流す事態になり兼ねないということだ。
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