金東吉(太平洋時代委員会理事長)
去る30年間中国は奇跡的に発展して世界で指折りの経済強国、軍事強国になりました。中国は韓国にとって地理的にも文化的にも日本よりもっと近い国ですが、韓半島に住むわれわれはその事実を喜べずかえって韓国や朝鮮の将来に暗雲が垂れ込めるような感じがするようになる理由は何でしょうか。
中国は歴史的にわれわれを圧迫し苛めました。厳然たる独立国であるもかかわらず、われわれを属国のように対しました。北の「人民共和国」が不法南侵を敢行して韓国戦が勃発し、大韓民国の韓半島統一が目の前に近づいた時、中国は「人海戦術」で無数の中共軍を投じてわれわれは「1.4後退」を強いられました。今日も分断された祖国の統一は、中国のために不可能な夢になりました。
強大国になった今日の中国は「東北工程」だのとしながら、「高句麗」と「渤海」の存在まで否認しようとします。そして徐々に北韓の地を蚕食しています。金正日は彼の体制と権力を維持するため中国に対してだけは卑屈極まりない態度を取っています。
そういう中国を警戒しないと大韓民国の将来も非常に危険です。「文化革命」の主犯である毛沢東を称賛し同時に資本主義で一応成功した中国を見上げるということは大きな矛盾ではありませんか。中国はわれわれ韓国にとって敵としか思えない凶悪な隣国であることを忘れてはなりません。
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