琴霊風
リンカーンは50万人の黒人奴隷の解放のため内戦を避けなかった。われわれは2400万の同族の奴隷解放のためひそひそと囁く指導者すら見られない。はにかむように「北韓人権改善」を囁く政治家が数人いるだけだ。時代精神を語ると言い世の中の顔色を窺うが、いざリンカーンのように時代精神を引起そうとはしない。
リンカーンは、「もし道の上に毒蛇が這い回っているのを見れば私は棒で殺す」と言った。われわれは以北の毒蛇が這い回り休戦ラインを越えてきて南韓国民を殺戮しても、「ゆっくり、ゆっくり」と余裕を持ちましょうと言う。悪の道から離れることが正しく、その悪が家族の生命を狙えば棒を持つべきなのに、この地では義怒が消えつつあるばかりだ。
リンカーンは南北戦争中このように一喝した。
「労賃一銭も与えず、奴隷の汗で集めた250年間の財産が全て蕩尽されるまで、3千年前のお言葉が言われたようにムチで他人の血を流した者が自分が刀で切られてその血の一滴、汗の一滴を自分の血で返えすようになる日まで、この戦争を持続さることが神の御心なら、われわれはただ神様の審判は真実であり正しくないものはないかな。そう言わねばなりません」
善と悪、正義と不正に対する明快な基準を持ってリンカーンは善と正義をなし、その決断は後の世界に「奴隷解放」という歴史のドミノを齎した。韓国が果たす2400万の同族の「奴隷解放」は、独裁に苦しんでいる北方や南方や草原の6000余種族に自由の拡散を引起す筈だ。リンカーンの時代と類似する歴史の循環だ。今韓国はこの雄壮な時代精神を呼び出せる超人を待っている。
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