金成昱 金正日政権を交替して北韓同胞を解放する自由統一の指導者は新しい時代の英雄である。 英国のビクトリア時代の傑出した知性人トーマス・カーライル(Thomas Carlyle,1795~1881、*左写真)は、名著「英雄崇拝」で、英雄の条件を「真実さ」と定義する。「その目つきが事物の仮象を見抜き、事物そのものを見抜く誠実さ」から、「洞察」と「直観」が出てくるということだ。 だが、自由統一の英雄は、「彼を認める小英雄たち」を必要とする。「われわれ皆が真実な小さな英雄になる時、偉大な指導者を選択できる」というのがカーライルの忠告だ。それでカーライルは、「霊性を欠如した未開な野蛮民族や偉人を信じない小人輩でなく、真の英雄崇拝者たち」になれと言う。 「英雄精神」と「英雄政治」を強調したカーライルは、ヒットラー時代には誤解の素地もあったが、「英雄の中の最も偉大な英雄」としてイエスキリストを挙げたように、彼の英雄論は最も崇高で神霊の精神への賛辞であった。 何よりも、超人と凡人を「意志」と「無意志」の相反した存在として捉えたニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche)とは違い、カーライルは「誠実な英雄」と英雄を見分ける「誠実な小英雄たち」を本質的に同じ存在と見る。 自由統一の英雄が現れる前、覚醒された小英雄たちを育てて教えるべき理由がここにある。誠実な者だけが誠実が判るのだ。 |