趙南俊前月刊朝鮮理事
企業の社会的責務は利益をたくさん出した後、適正な税金を納付し、投資を増やして働き口を創り出すことだ。国家は企業が納めた税金で社会的弱者や疎外階層に対する歳出を増やして彼らを保護する役割を担う。
企業が税金を納め投資をした後も余力があれば奨学金を出損するか、生活困難者への寄付、水害義損金などを出すのも企業の社会的責任と見ることができる。しかし、これが企業の義務ではない。やれば良いし、やらなくても構わない。
投資も企業の必要によって、企業が判断する問題だ。企業は誰から何と言われなくても利益になるなら投資する。利益にならないと誰が何と言っても投資しない。投資を強いて企業が駄目になれば誰が責任を取るのか。公的資金を投ずるのか。
ここで必ず確かめて置くべき部分がある。
まず、企業が社会的責任を負う費用は、法人税を納める時、費用として認められて減税を受けるという事実だ。政府の歳出は決まっているだけに、減税された金額ほどを別のところから補充せねばならない。そういう場合、数多くの納税者に(企業が)減額された税金が分散賦課される。結局、国民が負担するわけだ。
二つ、企業の非課税負担金(寄付、出損金など)はどこから出るかを確かめてみねばならないということだ。企業の大株主が、個人的に自分が貰う月給や、株の配当金から出捐しない限り、企業はこういう費用も自身が作る製品の価格に反映させる。消費者はそういう製品の購入を通じて、結局は企業が出した出損や寄付を分散して負担する格好なのだ。
結果的に言えば、正常な法人税の外に企業が負担する費用は、全てが一般の納税者や消費者が代わりに納めるものだという点が言いたいのだ。
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