趙甲済 李明博大統領は4月20日の午後、民主平和統一北米州諮問委員たちを青瓦台に招請して行った懇談会で、「住民の生活が苦しいのに、60億ウォンをかけて(金日成)誕生日だと徹夜で爆竹を打上げたそうだ」と話した後、次のように話したと聯合ニュースに報道された。 「私は北韓を力で、経済的に統合する考えがない。今は統一よりも北韓が経済的に自立できるようにするのが急務で、両国間平和を保ち睦まじくなるのがもっと重要だ。そうなると(統一は)付いてくる。」 「両国間」という表現が気になる。大韓民国憲法は、北韓を国家として認めない。大韓民国の領土である北韓地域を強制占領した反国家団体と看做す。韓半島には大韓民国だけが合法国家として存在するというのがわが政府の一貫した立場だ。したがって、われわれは北韓政権を彼らの「国号」で呼ばない。北韓も同様に南朝鮮と言い、大韓民国と呼ばず国家と認めない。 なのに、大統領が「両国間」という表現を使ったのは北韓を国家として認定するという意味だから憲法違反だ。北韓を国家と認めたら、大韓民国だけが唯一合法国家という民族正統性は否定される。韓半島に二つの国家を認めることであり、これは永久分断や統一の放棄を意味する。何よりも大韓民国と「虐殺政権」を同格に置く妄言だ。 金星煥安保首席も最近公開席上で李大統領のように北韓を国家と呼んだ(「南北が2つの国家を維持しながら相互往来することが事実上の統一」と説明)。大統領と安保首席が同じ言葉で憲法を違反した点は偶然と言い難い。ミスなら軽率で、本当に北韓を国家と認定するならこれは弾劾の対象だ。大統領が安保首席の建議を受けて北韓を国家と呼ぶようになったら、まず安保首席を罷免し国民に謝罪、訂正せねばならない。聯合ニュースの昨日の報道が誤報であることを望む。 --------------------------- [参考] 反憲法的妄言を繰返す金星煥安保首席を即時罷免せよ! 国民行動本部 公務員が反国家団体を「国家」と呼び、虐殺者の金正日に「におかれましては」、20代の若造の金・ジョンウンには「後継者に内定された方」という極尊称を使ったのは憲法を踏みにじり大韓民国を冒涜した行為だ。李明博大統領はこの際北韓政権の3代目世襲に反対することを公開的に闡明せよ! 1.金星煥大統領外交安保首席は3月4日、中央日報と現代経済研究院が主催したセミナーで、虐殺者の金正日に対して「に置かれましては」、三十才にもならない金・ジョンウンに対しては「後継者に内定された方」と極尊称を使った。 ヒトラーよりもっと悪魔的な民族反逆者に対して極尊称を使ったことよりもっとおぞましいことは青二才に対して「後継者に内定された方」と奴隷的な表現を言ったことだ。 2.階級打破を核心とする社会主義体制で「3代目世襲」というと通り掛りの牛も笑うはずだ。大韓民国政府は民主主義の原則に立ってこういう封建的策動を今から批判すべきだ。なのに、大韓民国大統領の路線を代弁する補佐官が、3代目への世襲を認める程度でなく讃える語法を用いた。外部の人々は彼のこういう姿勢を李明博大統領の方針だと解釈せざるを得ない。 3.北韓住民は彼の名前も顔も分からないのに、世間知らず20代の若造に、大韓民国の安保政策を管掌する首席秘書官が「後継者に内定された方」と持上げると金正日も笑うはずだ。今「朝鮮労働党」の宣伝煽動部は金・ジョンウンに対して何の「イメージ・メーキング」作業もやっていない。なのに、大韓民国の安保首席が進んで「労働党」の宣伝扇動よりもっと「世襲体制の宣伝」をやってあげる。大韓民国建国以来、公職者がこういう反国家的、反倫理的妄言を言った例をわれわれは知らない。 全国民、特に学生たちは大韓民国の大統領府が金正日とその息子に丁寧に対するのを見ると金正日は良い人で政権世襲は批判すべきものでないと思うはずだ。大人たちが子供たちに善と悪を区分できなくし、大韓民国の自由民主理念に対する自負心も持たないようにする格好だ。 4.金首席は、また憲法上の反国家団体の北韓政権を「国家」と呼び続けることで大韓民国を韓半島の唯一合法-正統国家と規定した憲法を正面から違反し、「南北が2つの国家を維持しながら相互往来することが事実上の統一」と説明することで事実上分断固着論を展開している。金正日と金・ジョンウンに対する妄言は偶発的なものでなくこうした反憲法的-反国家的考え方から出たものと見られる。 5.われわれは、李明博大統領が憲法を見くびる金星煥首席を即時罷免することで対北政策に対する国民の不信を解消することを要求する。同時に大韓民国政府は人道的、民族的、民主的、教育的観点から北韓政権の3代目世襲に反対するという点を公開的に闡明せよ! ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, 「南北の第3次首脳会談は、既存合意を包容しそれを超えなければ」 金徳龍大統領国民統合特補は、3月19日、「将来あるはずの南北首脳会談は、南北基本合意書と(1、2次首脳会談の合意である) 6.15宣言、10.4宣言を包容しながらも、それを超えて南北が未来へ向けて手を握って進む姿を盛込まねばならない」と語ったと聯合ニュースが報道した。 金特別補佐官は、民主平和統一諮問会議がこの日の午後「第3次南北首脳会談-このように準備しよう」をテーマとして開催する専門家招請大討論会の基調演説文(事前配布)で、「次期首脳会談は、まずは南北経済共同体、そして文化共同体をどのように実現していくべきかを具体的かつ実質的に議論する場にならねばならない」と話した。 彼は、また「先後は予想し難いが、今年開催されるG-20首脳会議と今後あるはずの南北首脳会談が、大韓民国と韓半島のイメージを変えるはずだという予感を持っている」と語った。 *写真:民主平統との懇談会へ向かう李大統領(上)、金星煥安保首席(中)、金徳龍特補(下)。 |