ソウル中央地検公安1部と国家情報院は、北韓の偵察総局の指令で偽装脱北して国内で黄長燁氏の殺害を狙っていた嫌疑(国家保安法違反)で金某(36)と董某(36)を拘束したことが4月20日明らかにした。 検察によれば、二人は昨年の11月、北韓の偵察総局の金・ヨンチョル上将(韓国の中将に該当)から黄氏を殺害しろとの指示を受けて12月に中国の延吉を経てタイへ密入国した。脱北者を装った二人は以後タイから強制追放形式で韓国に入国したと見られる。 二人は偽装脱北と疑った国家情報院の取調べを受ける過程で工作員教育を受けて黄氏の殺害指令を受けた事実を自白したと検察は言った。調査の結果、1998年一緒に朝鮮労働党に入党した二人は、2004年から人民武力部傘下の偵察局所属で工作員教育を受け、人民軍少佐(韓国の少領級)階級であることが明らかになった。 偽の身分を名乗った二人は、国情院の追及で「黄氏が通う病院や場所、会う人などの動向を先に把握し、具体的な暗殺計画を指示されることになっていた」と陳述したという。 二人が所属した国防委員会の偵察総局は、北韓で対南および海外工作業務を遂行してきた「35号室」と作戦部、偵察局が昨年拡大改編された機構だ。偵察局長の金・ヨンチョル上将は、1990年から南北高位級会談代表として参加し、2006~2007年には南北将軍級軍事会談の北側代表団長を務めた人物だ。 偵察総局が改編された後工作員を送ったことが摘発されたのは今回が初めてだ。当局は二人が最近天安艦の沈没とも関連があるではないかと疑っているという。 検察は二人と接線しようとしていた国内のスパイ網があると見て国家情報院と協調して捜査を拡大している。 (朝鮮ドットコムの記事から) |