趙甲済
今晩、故朴世直在郷軍人会長の霊屋がある峨山中央病院の葬儀式場に行って立派な軍人に会った。陸軍本部の政訓公報室長として在職中、盧武鉉左派政権の屈辱的対北政策を主導した李鍾奭当時NSC(国家安保会議)事務次長が講演会で北韓軍に対する国軍の敵愾心教育に対し異見を提起するや李次長を即席で反論した金光鉉予備役准将だ。彼は今在郷軍人会の代弁人として務めている。
金代弁人は、2004年の夏、盧武鉉政権が休戦ライン上の対北放送を中断させたのは「大きな戦略的ミスだった」と怒っていた。
「金正日が最も恐れるのは開放です。開放すれば情報が入って体制が崩れるということをよく知っています。われわれが400億ドルをただであげるといっても受けられません。400億ドルをもらうことは、体制を開放するということを意味するからです。休戦線上の対北放送の中断は、金正日から多くの譲歩を引出せるわれわれの決定的カードをただで与えてしまったことです。」
北韓軍は、西海NLL上で韓国軍と交信すると約束し、その代わりに休戦線上で双方が宣伝放送を中断しようという提案をしたのを、わが方ががぶりとこの餌に食いついたのだ。その後、北韓海軍はNLLでわが海軍の通信にほとんど応答しないか、応答する時は嘘をつく。わが軍の対北放送と共に中断した北側の対南放送は、わが将兵たちに何の効果もなくむしろ逆効果を呼ぶ情けない水準の扇動だった。反面、われわれが北へ送る放送は、電光掲示板と共に視覚的効果が良く内容が真実でおもしろかった。 2002年ワールドカップの時、韓国チームが出場した試合を中継したが、韓国チームがゴールを入れると北側の兵営でも「ワァー」とする歓声が聞こえたという。
北韓軍の将兵らは、この対北放送を聞く楽しみで軍隊生活をするという話が出る状況だった。常時視聴者が約70万人もある最強の対北真実放送を簡単に放棄したのが盧武鉉政権だった。赦せない利敵行為だった。
この盧武鉉政権よりもっと情けないのが李明博政府だ。北韓軍がNLLでの海上交信約束を守らず、すでに失効した「合意」を、こちらだけ守るとしながら、まだ休戦線上の対北放送を再開せずにいる。休戦を約束したが、敵がこれを破って砲撃をしても静かに殴られている格好だ。
わが軍の休戦線上の対北放送は、北側の核爆弾を無力化させるほどの威力がある。真実を盛込んだ「愛の原子爆弾」であるからだ。われわれは、戦争をせず、統一しなければならない。その唯一の方法は、北韓体制の内部からの変化だ。その変化を促進できる最も有効な手段を放棄した盧武鉉政権の利敵疑惑を調査すると同時に、明日からでも対北真実放送を再開して、北側が張った真実へ対抗する防御網に穴を開けねばならない。これが真の統一政策だ。
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