趙甲済
「南南葛藤」という言葉は、(韓国社会の理念葛藤の)本質が分からない人々が作った用語だ。本質は「南北葛藤」だ。大韓民国を守護しようとする南韓の人々と、北韓(金正日)に操られる南韓の人々との間の葛藤であるからだ。韓国内の葛藤を解消するためには反大韓民国的な南韓勢力の背後である北韓政権を消滅させねばならない。
北韓側の核武器開発と関連した懸案に対し、われわれが「北韓問題」、あるいは「北核問題」と呼ぶのも、本質を正しく捉えたものではない。事実は「中国問題」だ。「北核」問題が解決しないのは、北韓の命綱を握った中国が、北韓政権を庇護するからだ。国連と韓・米・日がいくら対北制裁を加えても、中国が北に食糧や油を与え、貿易を拡大して延命させるため効果がない。
国連安保理の常任理事国である国が、独裁政権の核武器開発を幇助している。国連憲章を模範的に守るべき国が、脱北者らを捕らえて北韓へ送還し、彼らが殴られて死ぬようにする。
「対北制裁」が効くためには、国際社会が対中制裁のカードを突き付けなければならない。中国が対北制裁に協調しないと、中国商品不買運動をするか、国連安保理の「常任理事国」の資格を剥奪する運動でも展開せねばならない。
中国は、法治や人権部門ではまだまだだ。北韓政権を庇護し続けると、中国自身の国益が損なわれることを悟らせねばならない。「世界の良心」をどう動員すべきかが課題だ。
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