池萬元
金日成が、1973年4月、対南工作担当要員たちを指導した内容(教示)
「兪成根(前西ドイツ駐在韓国大使館の労務官)の場合を見ると、南朝鮮では高等高試(上級試験)に合格さえすれば行政府、司法府にもいくらでも潜入できる道が開かれています。これからは「検閲を通過した」(*身元チェック済みの)学生たちの中から頭の良く賢い子供たちは、デモに駆り出さず、「高試」準備をさせるようにしなければなりません。10人を準備させて、1人だけ合格しても、所期の目的は達成されます。ですから、各級地下党組織らは、対象をよく選抜して、彼らが何の心配なしに「高等高試」への勉強にのみ専念できるように、物心両面で積極支援しなければなりません。」
「中央情報部や警察の組織にも潜り込める穴があります。公開採用試験を経て入るのもでき、学縁や地縁など人脈を利用する方法もあります。南朝鮮では、幹部事業(人事)が、如何なる政党や階級的原則によって行われるのでなく、普通、権力層の人脈関係によって左右されています。まさにこれが資本主義制度の本質的な弱点です。…今南朝鮮では金鍾泌、李厚洛、尹必鏞の間で熾烈な3角暗闘が展開されているが、彼らの軋轢や葛藤、学縁、地縁関係を上手く利用すれば、権力核心部へもいくらでも潜入できます。」
|