金成昱
多くの青年がより良い明日を夢見ながら、荒唐にも連邦制を主張する。南と北が対等で平和的に統一して、仲良く生きられるだろうという主張だ。
現実はこのような分別のない主張と異なる。北韓政権と韓国内の従北派が主張する連邦制は、赤化の術策だ。簡単に整理するとこうなる。
1.金正日の非公式代弁人として知らされた朝総連の金明哲は、「金正日の統一戦略」という本の中で、「米国は北朝鮮を外交承認し、平和條約も締結…その後1年内に韓国は自然崩壊して新しい民主連合政権がソウルに樹立され、1年内に北朝鮮と連邦統一をなすだろう」と定義した。
すなわち、「連邦制」は韓国の崩壊を前提とした概念だという意味だ。
2.北韓の政治辞典は、「民族内の共産主義的要素が民族社会を支配できるように、統一された勢力になるまでの過渡的な政治組織として連邦制が必要だ(1973年、313-134面)」と規定した。
「連邦制」は、共産主義の支配のための過渡的な政治組織という主張だ。
3.韓国の従北派らは、2001年9月22日~23日、忠北の槐山で、いわゆる「君子山の約束」という連邦制統一決議で、「連邦統一祖国の建設は、韓国内の『民族民主戦線力量』の反帝闘争が、北朝鮮の『社会主義革命力量』が勝利の機先を制した反帝戦線に、加勢・結集する様相で展開するだろう」として、事実上北韓が主導する統一を主張した。
北韓政権と「従北派」の主張は一貫している。連邦制は「赤化」という概念だ。
4.以上の理由から、大韓民国の司法府は、国家保安法の廃止-駐韓米軍撤収-連邦制統一の宣伝・扇動行為を、「自由民主的基本秩序を危険にする行為」だと判断してきた。
「連邦制は、反国家団体の活動を賞賛・宣伝し、国家の存立安全や自由民主的基本秩序を危険にする(2003ゴハップ997)」、「連邦制は、大韓民国の存立安全と自由民主的基本秩序を威嚇する積極的で攻撃的なもの(2002ド539)」など、判例は一貫している。
国家混乱の最も大きな原因は、このような「赤化の術策」を、金大中・盧武鉉の二人の大統領が受容してしまった点である。すなわち、「6.15」と「10.4宣言」だ。憲法を正面から違反した「6.15」と「10.4宣言」の廃棄なしには国の秩序が立つわけがない。「6.15」と「10.4宣言」は、北韓政権と「従北派」の叛逆性を証明する名札のようなものだ。
|