金成昱
第18代国会が出発からよろめく。野党が登院を拒否して80日間空転した。9月1日、定期国会が始まったが、11日の追加更訂予算案処理は霧散し、19日にかろうじて処理された。
国会の非正常事態の原因は、無能な与党と悪辣な野党の組合にある。洪準杓院内代表は、15日の聯合ニュースとの通話で、「民主党の不条理のためあまりも疲れる。民主党が文書で合意しておいても無理を言うので、何もできることがない」と不平を言った。
実際、第一野党の民主党は、いわゆる「検疫主権」を前面に出し、「狂牛病乱動」に同調し、一部の議員らは乱動の現場に出て暴徒化した不法示威隊とともに行動してきた。丁世均代表など党指導部は、曹渓寺を訪ねて、逃避中の不法示威の主役らを慰労もした。
民主党のアイデンティティを見せてくれた代表的事例は、「社会主義労働者連合」と関連した論評だった。民主党は、8月末、ソビエト式共産革命を主張して立件された、この団体主導者呉世徹教授に対し、「進歩的」だの何だのと褒め称えながら、政府の正当な自由民主主義体制の守護を「公安弾圧」だと非難した。法を作って守る仕事をせよ、と選んだ国会議員らが、法を壊し踏みにじる背任行為をしたわけだ。
より情けないのは「ウェルビーイング(wellbeing、贅沢暮らし)政党」だ。
「狂牛病乱動」が4月末から100日以上続いている時、ハンナラ党の国会議員中で、MBCの歪曲放送を批判するか、ロウソク集会を主導する左派勢力を糾弾した人々は、事実上全無だった。はなはだしきは、ハンナラ党のある高位役員は、「今回のロウソク集会は、大韓民国の民主主義が確かに根を下ろしているということを知らせる歴史的な事件」だった、と不法暴動を擁護した。
今月11日の追加予算案処理も、与党議員7人が予算決算委員会の全体会議に参加しなかった。7人の中5人が、いわゆる「親朴槿恵」系列であり、彼らの大部分は、自分たちの選挙区に戻ってしまった。朴槿恵前代表もその日、ソウルの自宅にいたのに、本会議場に出なかったことが知らされた。国家はもちろん、政党より政派を優先させる姿だ。
10年ぶりに実現させた左派政権終息の快挙にもかかわらず、18代国会には、ウェルビーイング(贅沢暮らし)族と、馬鹿騒ぎ族があふれる。このような国会で、北朝鮮に急変が起きたらどうなるだろうか? 考えだけでくらっとする。
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