ノ・ジェワン(自由アジア放送)
開城工業団地の勤労者ら
開城工団の南北経協企業らが北朝鮮での人力確保で大きな困難に直面している中で、最近対北事業をする企業家の一人が北朝鮮の人力需給体系に対する問題点を明らかにしました。ノ・ジェワン記者が報道します。
「私たちの会社が技術人力の養成所に転落してしまった感じです。」
対北事業をしている企業家の一人が、北朝鮮での人力の需給体系に対する強い不満を現わして言った話です。
この企業家は5日のRFAと電話通話で、北朝鮮は南北経済協力を通じて会社を発展させることには全く関心がなく、専ら自らの人力に技術力を伝授させることだけに血眼になっていると訴えました。
この企業家は、北朝鮮側が人力を供給する時は、ほとんど技術力のない人々を派遣し、ある程度技術を習得したと判断すると、ある日突然他の所へ行かせてしまい、北側の人力供給機関はまた新しい人を送って仕事を覚えるようにしている、と話しました。
はなはだしくは、精密な技術を要する熔接作業をする所に、全くの素人の教師出身の労働者を送るとんでもない場合もあった、と彼は付け加えました。こういう現象は他の南北経協企業らの場合でも同様です。
このような状況ですから、北朝鮮に進出した韓国企業らは北側から初め人材が配置されれば、一から十まですべてを教えなければなりません。これは費用を節減すべく企業の立場からは、不必要な投資です。このようにして、技術を習った北朝鮮側の人力は、北朝鮮内の関連企業所や工場へ配置されると知れれています。2004年から2年間、開城工団の建設に参加したある技術責任者の話です。
技術責任者:重装備とか建設技術者や大工のような場合は、簡単に早い時間内に(技術が)習得できないのに、ある程度技術を習得して、私たちが(仕事を)任せられそうなレベルに達したのかと思えば、突然他の部署に配置され、初歩の勤労者がまたやってきて…私たちが一緒に仕事をするのには非常に困難が多かったのです。
当初、南北経済協力が追求した経済的効果ら、すなわち、安い人件費と豊富な資源を持った北朝鮮と、高度な技術と多くの資本を確保している韓国が、最適の経済的結合を通じて南北ともに利益が得られるという目標は、今のところは理想に過ぎないと見られます。
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