現在、ロシア、中東などで北朝鮮労働者たちの活動が増える中、彼らの人権改善や技術教育の必要性を促す研究結果が公開された。
北朝鮮の科学・技術の動向を研究する政府傘下団体の「北朝鮮科学技術ネットワーク」は、最近ウェブサイトでこのような研究結果を公開し、「ほとんどの労働者は(金正日への)上納額を上回る労賃を確保できず、これが問題になって北朝鮮へ強制召還されたるなど人権侵害にあっている」と強調した。
一方、ロシアの沿海州地方政府が、北朝鮮労働者の教育のための大学や研究所の設立計画を議論したことと関連しては、「韓国政府が長期的観点から海外の北朝鮮労働者らに良質の技術教育を提供すれば、今後北朝鮮の経済と産業の発展に大きな影響を及ぼすだろう」と肯定的な見解を表明した。
「北朝鮮科学技術ネットワーク」によれば、北朝鮮の海外労働者派遣は、2006年を基準にロシアだけでも約2万人規模であり、アラブ首長国連邦とドバイにも約1,500人の労働者が雇用されており、クウェートとカタールにも約3~4千人が滞留しているという。
ロシアの場合は、北朝鮮労働者らは主に林業、農業、建設分野に進出し、地域別では沿海州地域に約3,300人、アムール州に約700人、ハバロフスク州に約1,000人以上の労働者が働いていると知られている。
特に、沿海州の州都のウラジオストック市に滞留する北朝鮮労働者の大部分は、建設現場で働き、2006年4月を基準に約2,500~3,000人がこの地域の労働現場に投入されているとそうだ。
だが、大部分の北朝鮮労働者は、所属した「北朝鮮会社」に毎月一定の金額を上納しなければならないと知られ、ほとんどの労働者は上納額を上回る労賃を確保できず、これが問題になって北朝鮮で強制召還されるという。
それだけでなく、不法滞留中の北朝鮮労働者は集団的に宿泊を解決しなければならず、きつい労働を終えてから政治教育に招集されるなど劣悪な状況に置かれていると指摘された。
「北朝鮮科学技術ネットワーク」は、このような論難があるにも、ロシア側が北朝鮮労働者を使う理由は、基本的に極東地域の人口が減少し続けて労働力が不足した上、北朝鮮労働者が概して勤勉誠実で賃金も安いためだという。
現在、金正日政権はロシア派遣労働者を通じて、年間1千万ドルの外貨を稼いでおり、沿海州政府の資料によると、沿海州には北朝鮮との合作企業が5社登録され、北朝鮮が100%投資した企業も3社登録されて活動しているという。
自由北朝鮮放送 : オジュハン記者
ohjuhan@hotmail.com www.freenk.net 【2008-07-18】
オジュハン |