国際アムネスティの調査官が韓国の人権侵害状況を把握するためにソウルに到着したという。
飛行機を間違って乗った。
人権侵害の状況を把握するなら平壌へ行くべきだった。ソウルに着いたばかりなのに「成果」もまた眩しい。
問題の本質を無視することで浮び上がった「韓国においての人権侵害状況」は、18日発表される「調査官の報告書」を待ち兼ねている形だ。
始めからが騒がしかった。国際的規模のNGO団体だというが、国際社会のどの団体や機構も真似できない程の強大なパワーを誇示しながらソウルに入城した。
「韓国のロウソク集会に政府が過剰鎮圧等を通じて人権を侵害していないのかを調査するため国際アムネスティが不定期の調査官を緊急派遣!」、「アムネスティ国際事務局が定期調査以外に特定懸案に関する緊急調査を目的として調査官を韓国に公式派遣するのは今回が初めて!」など。カン某調査官が韓国に入国する前に言論に報道された内容らだ。
勢い付いたカン・ムイコ東アジア調査官は、7月4日、ソウルに到着するや、「国際アムネスティが韓国のロウソク集会を1ヶ月半間観察し、人権侵害が深刻だと判断して自分を緊急派遣して調査するようにした」と言った。「人権侵害」という言葉を何度も言って回る。
筆者の目に映った「ロウソク集会」は、30ヶ月経った米国産牛肉を食べれば誰もが狂牛病に罹り、脳に穴ができて死んでしまう、という韓国の「反米戦士」らが作り出した宣伝と扇動から始まったものだ。死ぬというから生きたいと奮わない者がいるだろうか。激怒した群衆心理がだんだん下火になる頃には、しまった!「公権力による人権侵害の事例」がまた一つの作品として出来つつあったのだ。
その間、大韓民国の首都の中心部では「ロウソク文化祭」と言いながら、大統領の弾劾や反米運動が拡散して、交通が麻痺し、周辺の商店街の被害が続出するなど、街を占拠した示威隊によって恐怖の夜が二ヶ月も出された。青瓦台へ押し寄せ、気に入らないメジャー新聞社らにゴミを投げ、パトカーを壊すかと思えばこれを制止する者らを武装解除させて、イナゴを踏むようにむやみに踏んでしまった。
ついでに言えば、大韓民国の警察ほど善良でバカみたいに優しい「公権力」がどこにあるのか。ソウルでそこまで勇敢無双だった「韓半島平和遠征隊」や左派のNGO団体らが、米国とベルギーではポリス・ラインの内だけで騒いでいたのを目撃したことがある筆者は、この国の警察が世の中で最も脆すぎるのに反して、この国の左翼示威隊こそ(国内でのみは)世の中で最も勇ましい者らであることを断言できる。
幸いにも、それほど勇猛な示威隊に殴られた警察たちからも被害事例を受け付けたというから、残った課題は、光化門の夜の街で世論裁判や判決、刑の執行までを主導した違法者などを捜し出すことであり、このような不法示威を二ヶ月も放置した大韓民国の大統領と警察の高級幹部の職務遺棄を世の中に公布することであるようだ。
「ロウソクは偉大なピープルズ・パワーだ」と繰り返し評価したカン・ムイコ調査官の話に同感する。警察の放水車の使用や法務部と検察の広告に関連した方針も調べて見るという彼女の強靭さに賛辞と激励を送る。だが、いざ人類の普遍的価値と称する人間の生命と権利のため、知恵と勇気を持って訪ねなければならない所は、牛肉を食べるか食べないかが問題である大韓民国でなく、300万の民が集団で飢えて死んだ独裁の王国、あの北朝鮮の地ではないか。
デーリー・ソプライズ(左派のインターネット媒体)を通じてだったのか、その一言もよくもおっしゃった。「7月11日、ロウソク集会問題で収監された拘束者の中で、死亡説を流布した疑惑の崔某氏など三人に対する特別面会を要請したが、裁判の結果に影響を及ぼしかねないという理由で全部拒否された」と言いながら、関係者という人を出して、「アムネスティとしては前例のない措置であり、待遇」を受けたと言った女性。
狂牛波動で狂奔した「ロウソク」の影響力の下ででなく、国際的規模の人権団体の調査官としてそれに相応した待遇と権威を認められたいなら、今でも人権の不毛地帯の平壌へ行け!観光に出た罪のない韓国国民に向かって射殺命令を下す、平壌の金正日を訪ねて、独裁権力の横暴を問い詰めるべきではないだろうか。
脱北者金聖玟 : 自由北韓放送局長
救国祈祷 www.korea.318.com 【2008-07-15】
金聖玟 |