2月上旬、都内では次世代を担う子どもたちの韓日交流が相次いだ。20年以上の伝統を誇る体育会関東本部のサッカー大会と、公立小学校による本格的な韓国文化体験週間。スポーツと教育、それぞれの現場で育まれる「顔の見える交流」は、政治の波に左右されない新たな友好の土台を築いている。
都内の小学校で活況
在日本大韓体育会関東本部(林永起会長)は都内の関原小学校グラウンドで11日、「第22回オリニ友好親善サッカー交流会」を開催、東京韓国学校初等部の高学年生徒たちと、FC西新井ジュニアから選手たちが参加した。選手や保護者、学校や在日社会の関係者ら約50人が集った。
開会式の主催者あいさつの中で林会長は、「今日はサッカーを通じて技量を競い合うだけでなく、互いの国や文化を意識して友情を育んでもらいたい」と語った。来賓あいさつを述べた杉本ゆう足立区議も、「サッカーを日韓の架け橋に役立てて欲しい。勝敗にこだわらず、交流を深めて欲しい」と激励した。
■22年目のサッカー〝親善〟
昨年まで大会の実働的な運営に尽力し、林会長へのバトンタッチを果たした文京一・体育会関東本部直前会長は、「政治や社会情勢が変化する中でも、スポーツを通じた草の根の触れ合いを信じている。朝鮮学校の子どもたちが参加できなくなった時期もあり、寂しい思いもした。けれど、こうして毎年グラウンドに子どもたちが集まり、共にボールを追う姿を見れば、国境の壁なんて簡単になくなることがわかる。この『現場』にある笑顔こそが、私たちが誇るべき20年もの実績だと確信している」とした。
熱戦の末、最後は全員に参加賞のお菓子が手渡され、笑顔での閉会となった。
林会長は、「将来的には他国の学校も巻き込んだ国際大会への発展も視野に入れており、伝統の継承と革新の両立を目指している」とした。
■佃島小で「韓国WEEK」
都内の中央区立佃島小学校(上田敏廣校長)は9~13日にかけて、校内を韓国一色に染めるイベント「佃韓国WEEK」を開催した。
特筆すべきは、その密度の濃さだ。東京韓国教育院(金奎卓院長)の支援を受け開催された全学年を対象としたKPOPダンス教室では、講師の指導のもと児童たちが躍動。低学年は無邪気に踊り、高学年も照れを越えて熱心にステップを刻んだ。
校内には韓国の伝統工芸や衣装が展示され、給食には「チーズタッカルビ」が登場。さらに教職員を対象にした「キンパ」(海苔巻き)作りの韓国料理体験も実施された。生徒だけでなく、教職員も「韓国WEEK」を満喫していた様子が伺われた。
企画を推進した上田校長は、かつてユネスコの教員派遣事業で韓国に滞在した経験を持つ。「韓国の教育関係者との深い絆があり、申し出を大事にしている」と語る上田校長。昨年4月の着任以来、東京韓国学校(韓相美校長)との交流や、教員同士の相互研修などを矢継ぎ早に実現させてきた。金院長とはテニスを通じた定期的な交流の機会を持っているという。
「私一人の力ではなく、地域との交流、教職員の連携、そして子どもたちの関心が一つになった結果」とし、盛況となった「韓国WEEK」を振り返った。
「近くて近い国」を目指す教育の現場と、伝統を絶やさず次世代へとつなぐ体育会のスポーツ交流。旧正月を迎える新たな幕開けの目前に、都内で培われたこれらの交流が、未来の韓日親善を担う大きなムーブメントをもたらしていく未来に期待を寄せたい。
 | | | (上)11日、東京韓国学校初等部とFC西新井ジュニアが7人制サッカー大会形式でしのぎを削った
(下)13日、佃島小学校体育館で約500人が集まったK-POPダンス教室。東京韓国教育院スタッフの西野夏葵さんが講師を務めた
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