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最終更新日: 2025-07-02 09:17:17
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2025年07月01日 10:44
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金永會の万葉集イヤギ 第57回
草壁皇子の死と万葉郷歌の爆発 持統万葉の始まり(万葉集35~38番歌)

 38番歌を見てみよう。

安らかにあの世へいらっしゃるのが見えるように生前の功績を知らせよう。
我が大王の魂はあの世にいらっしゃっても永らく権力をお持ちになされ。
草壁皇子の霊を祀れ。
荒々しい野原を流れる川の渡し場からあの世への船が発つと、人々が高い呻き声をあげ、声高く皇子の生前の功績を称える。
高い山に登り国中の人々が、去っていく君を眺め、重なって並んでいる。
山から山へと多くの人々が列をなして皇子の霊を祀り、旅立ちを見守る群れ。
春が来れば女人たちが群れをなして、髪に花をさしてあなたを迎え、秋になれば冠を被った女たちが黄色い紅葉を頭に飾ってあなたをお迎えする。
あなたがこの世を去って川に向かわれる。
大王を祀る群れ。
上の瀬へホトトギスが飛んでいく途中、川の上に立っていると、下の瀬では網を持った人が流れてくる蟻を拾って草壁皇子と一緒にあの世への道を行くようにするため川を渡る。
山や川に人々が集まって君を見守る。
草壁皇子の魂が発たれる。


草壁皇子の葬儀の際に作られた作品であることに違いない。皇子の魂があの世へ楽に行けるように作った涙歌だ。

最初の一節「安らかにあの世へいらっしゃるよう生前の功績を知らせなければ(安見知之)」が、この歌の目的を物語る。
歌の中に「上の瀬へホトトギスが飛んでいく途中、川の上に立っていると、下の瀬では網を持った人が流れてくる蟻を拾って草壁皇子と一緒にあの世への道を行くようにするため川を渡る」とあるが、ホトトギスとは皇子の魂だ。蟻は、魂があの世に行くとき友として同行するものと万葉時代の人々は信じたのだろう。ホトトギスと蟻をもって隠喩された古代の来世観が淡々と描かれている。
その来世観とは何だろうか。蟻はもしかして、食べながら行くようにという食べ物ではなかっただろうか。
持統万葉は、隠喩に満ちた巨大な花園だった。

 草壁皇子の死と万葉郷歌の爆発 持統万葉の始まり(万葉集35~38番歌)
<了>

2025-07-02 3面
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