護国報勲の月である6月、「今月の在外同胞」に、朴炳憲・元在日韓国民団団長=写真=を選定した。在外同胞庁(李相徳庁長)は選定理由として、朴元団長の韓国戦争への参戦や祖国の発展への貢献、在外同胞社会の地位向上に寄与した点を挙げた。
慶尚南道咸陽郡出身の朴氏は12歳で渡日。解放後、在日同胞青年学生運動に身を投じ、民団のリーダーへと階段を駆け上がった。1950年、大学生だった朴氏は「在日学徒義勇軍」の一員として韓国戦争に参戦した。
民団の事務局員からキャリアをスタートさせた朴氏は、その後局長、副団長、中央団長と要職を歴任し、民団のシンボル的存在となった。民団在籍中は同胞社会の団結と母国への貢献に心血を注いだ。同氏が中央団長を務めていた88年のソウル五輪では、在日同胞の寄付金100億円の募金活動に貢献。日本政府との交渉により、五輪寄付金の免税措置を引き出す上で大きな役割を果たした。今日の「世界韓人会長大会」の前身「海外韓民族代表者会議」の創設にも尽力。政府から国民勲章「無窮花章」を受章している。
李相徳庁長は「朴炳憲氏は祖国に献身したリーダーであり、護国報勲の月かつ韓日修交60周年を記念して選定した」と述べた。
(ソウル=李民晧) |