2024年度後半期全国地方団長・中央傘下団体長会議が19日、東京都港区の韓国中央会館で、地方団長らが参加して開かれた。団務報告、団務示達などが滞りなく行われたが、意見交換では、朝総連が民団に及ぼしている影響について危機感を訴える声が挙がる場面もあった。
団務報告では、日本政府の入管法改定案に対しての声明文の発表、6月6日に参議院会館前での「永住資格取消条項の削除を求める緊急集会」、能登半島地震支援、京都国際高校野球部の甲子園優勝での民団中央団長談話の発表などが挙げられた。
団務示達では、9月28、29日に都内で開催される「日韓交流おまつり2024 in Tokyo」、10月1~4日にソウルで開催される「2024世界韓人会長大会」、慶尚南道金海で10月11~17日まで開かれる「第105回全国体育大会」などが示された。
意見交換では、地方本部から過疎地域手当や、支援金についての質問がされた。これらに対して金利中団長は、外交部の傘下にあった在外同胞財団を解散し、新たに政府直轄として昨年6月に発足した在外同胞庁について、「従来の組織とは違う。職員も民団の実情をよく知らないので、経費について非常に厳しくなっている。まず、民団への理解を促すことから始める必要がある」と話した。
東京の李壽源団長は、前日の中央執行委員会について触れ、「昨日、『朝総連が民団の支部に浸透しようとしている。用心すべきだ』と意見を言ったが、これについて返答すべきだ」と執行部に苦言を呈した。その上で、「朝総連は民団の地方支部を乗っ取ろうと、ある宗教団体と一緒に暗躍している。これを放置すると、組織が吸収される恐れがある」と危惧を示し、具体的に民団地方組織の名前を挙げて、「組織防衛の重要性を認識してもらいたい」と提言した。
これに対し中央の鄭文吉事務総長は、民団中央の河丙鈺団長らが2006年5月17日に朝総連中央本部を訪問し、徐萬述議長らと合意した「民団・総連5・17共同声明」について触れ、「この3年間以上に民団は大騒ぎになった」と振り返り、「独裁体制から自由民主主義を守る組織防衛は重要だ」と述べた。
山口からは、北韓が昨年12月、韓国に対して「第一の敵対国、不変の主敵」と敵意を露わにしていることに対して「朝総連とどう向き合えばいいのか、中央が方針を示してほしい」と要望が出された。
他にも参加者からは「朝総連は韓人会など、さまざまなところに潜り込んで浸透している。組織の危機管理が必要だ」と訴える声が相次いだ。
| | 活発に意見が交わされた全国地方団長・中央傘下団体長会議 |