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最終更新日: 2024-11-19 12:39:03
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2024年07月02日 12:40
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北・中・ロの脅威と韓・日・米の対応策
高永チョル 韓半島モニタリング

 米国の保守的なシンクタンクであるカトー研究所のバンドウ主任研究員は6月21日、外交専門誌フォーリンポリシー(FP)に載せたコラムで次のように主張した。
「北韓がロシアと同盟に準ずる安保条約を締結した中で、非核化を必須とする対北韓外交路線を再検討しなければならない」と指摘した。
バンドウ研究員は「米国の対北政策は失敗した」とし「論理的で厳然と見える終着点は北韓が戦術核兵器を保有し、多弾頭大陸間弾道ミサイル(ICBM)が米国の都市を狙っている状況」と評価した。さらに、「いずれにせよ、米国がインド、パキスタン、イスラエルを核兵器保有国と認めたにもかかわらず、国際体制は生き残った」とし「北韓を核保有国として認めたからといって、これ以上悪くなることはない」と主張した。
その上で、「米国の政策立案者たちは、韓日独自の核兵器開発を心配している」とし、韓日独自の核武装は「良くないだろうが、米国の都市と人々を引き続き北韓核の人質にすることは、はるかに悪いだろう」と主張した。
先月、ロシアのプーチン大統領が北韓を訪問した際、金正恩は日米同盟と米韓同盟を真似してロシアとの安保同盟条約を求めたが、プーチン大統領は軍事同盟までは行かなかった。しかしながら、有事の際、北韓とロシアが相互自動介入することに合意したのは事実上、軍事同盟条約に等しい。
最近、中国は台湾に対する武力示威と脅迫を増加している。小さな島国である台湾が強大国である中国に一気に飲み込まれる可能性が高いと言われている。
しかし、小国が強大国に負けなかった前例は多い。
米国はベトナムで10年間頑張ったがゲリラ戦に巻き込まれて結局、1975年に撤退を余儀なくされた。その4年後、中国がベトナムに侵攻したが負けたかのように撤退した前例がある。
80年代、旧ソ連はアフガニスタンに駐屯しながら反軍武装組織と長期戦を繰り返したが1989年、撤退して旧ソ連が崩壊した。
その後、米国もアフガニスタンに駐屯しながら反軍武装組織との長期戦に巻き込まれ、2021年撤退せざるを得なかった。
歴史を遡ると日露戦争の際、英米、ドイツ、フランスでは「日本は東洋の貧しい片田舎国、小さな島国であるため、軍事大国ロシアに必ず負けるだろう」と無視した。
しかし日本は陸戦で連勝し、バルチック艦隊を迎撃した海戦でも大勝利を収めた。
一方、ウクライナに侵攻したロシア軍戦車部隊は首都キーウを3日で占領すると豪語したが、1カ月以上にわたり苦戦した末、首都郊外から撤退を余儀なくされた。64キロに及ぶ戦車隊の燃料補給が中断、停滞して結局、撤退せざるを得なかった。軍需補給に軍納不正が蔓延したからだ。
北韓も例外なく贈収賄が蔓延した社会であると知られている。
北中露の共通点は指導者がみな長期独裁体制であり、核保有国である。韓日は核を保有していないため、核保有国の中国、ロシア、北韓に常にやられっ放し状態である。
米中露は核保有国であり、相互確証破壊(MAD)戦力、「恐怖の均衡」が戦争発生を抑制している。
従って、キッシンジャー博士は「一国の核武装は仮想敵国と不可侵条約を結ぶ効果をもたらす」と指摘した。核はどうせ使えない抑止力だから恐怖の均衡こそ平和維持のカギであることは周知の事実だ。
因みに、次期米大統領候補として有力なトランプ前大統領は韓日独自の核保有を容認する意思を表明したことがある。従って今こそ韓国、日本は核保有を前向きに検討すべき段階に入っているのではないか。
米国が韓日の核保有を容認する場合は中国、ロシア、北韓を牽制できる安保シナジー効果をもたらすはずだ。それこそ、度重なる地域紛争を安定させると同時に地域平和維持の環境が整う近道であると考える。

2024-07-03 4面
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