尹錫悦大統領は、日米との連携強化に舵を切ってきた。3国は、核を中心とした北韓の軍事活動の活発化、米中対立の激化と安全保障環境が不安定感を増す中、自由民主主義という価値観を共有している▼先般の国賓訪米や韓日首脳会談も、安全保障を基盤に韓日米3カ国協力の重要性を強調するものとなった。米国では、韓米の安全保障の連携を確立した「ワシントン宣言」を発表、文在寅政権下で最悪となった対米・対日関係も急速に改善されている▼一方で米国、日本への一方的譲歩外交と野党を中心に批判する声もあがった。中国は台湾問題に関する尹大統領の発言に対し、けん制のメッセージを発している▼今後、より問題となるのは内政だろう。国会で過半数を占める野党「共に民主党」との対立がより激しくなっていくのは必至だ。韓国内では独自の核保有を求める声が高まっているが、国内外の理解を得るためには丁寧な説明が必要になる▼大切なのは丁寧な説明だけではない。断固たる意思を表明することも重要となってくる。核保有の問題だけではない。来年には総選挙が控えている。尹大統領は、共に民主党をはじめとする反逆勢力を制圧するには、政治的なアプローチに頼ってはならない。検察を動員して不正腐敗や政治的巨悪を清算することが必要だ▼原則にのっとって国を正していくには今後、革命的な措置も必要になってくるだろう。また、尹大統領が強いリーダーシップを発揮することで、国民からのさらなる支持を受けるだろう。 |