わずか1年前まで検事だった、尹錫悦大統領の誕生は歴史的だ。大韓民国憲法第1条が宣言する、民主共和国を回復しようとする韓国国民が全体主義集団に立ち向かって、選挙革命に成功したのだ。これは韓国の建国以来の偉業であるだけでなく、文明史に輝く快挙だ。
世界史的に見ても、全体主義独裁体制を目指す勢力に、選挙を通じて国家権力を奪われたその後、選挙を通じてその全体主義独裁勢力から国家権力を回収した前例がないからだ。
いずれにせよ、大韓民国は共和政の死を止めるのに成功した。もちろん、国民が自国の独裁と暴政を転覆するのは自然法的に合法だ。
だが、この当然の措置が、全体主義独裁体制が一旦構築されると、選挙で失政を審判するのは事実上不可能になる。実際、文在寅李在明従中事大主義・全体主義独裁集団は、韓国を社会主義体制に変えるため今後20年、50年の長期執権、永久執権を画策した。
ところが、大韓民国国民は、現代の護民官といえる検察総長の尹錫悦を立てて不正選挙に勝った。もちろん、今回の選挙革命は、全体主義集団によって滅多切りにされ大量出血で瀕死状態に陥った自由民主体制を救った緊急止血に過ぎない。国家を正常化する時間を稼いだのだ。
文在寅集団のこの5年間の暴政により、国家正常化のための課題が鮮明に現れた。
まず、国民が二度と不正選挙を憂慮しないように、選挙法と関連制度を抜本的に直さねばならない。これが新大統領の最優先課題だ。
われわれは、IT技術が民主政治制度の根幹を破壊する戦慄すべき現実を見た。したがって、選挙制度の改革は、コンピュータを利用したデジタル独裁や反逆の素地がないよう、普通の人々が直感的に確認できるように選挙管理システムを変えねばならない。多くの先進諸国ではすでに誰の目にも見える選挙人名簿の公開や手開票など、透明なアナログ選挙方式に戻った。
当然、不正選挙を究明し、関連者に責任を問わねばならない。政治的報復は許さないが、違法と不正を「国民統合」という口実で許してはならない。それは犯罪だ。
法はすべての国民に平等でなければならない。市民は信号無視や、自分の自動車を運転する際にシートベルトを締めないと処罰されるのに、不正選挙という内乱、反逆罪を糾明しないのは法治に対する裏切りだ。
一昨年の総選挙が全面的な不正選挙だったことが確認されれば、不正・違法で構成された国会は解散せねばならない。不毛の過去事に拘るより、現在進行型の違法と不義を正すことを躊躇し恐れてはならない。腐敗堕落した政治家たちの利益、既得権のため、民主制度の根幹を毀損させるわけにはいかない。
問題だらけの選管委を存置してはならない。全体主義独裁権力の走狗となった選管委や、その庇護勢力である大法院をはじめ、下手人たちは粛正、排除せねばならない。もちろん、腐敗した守旧・反逆勢力はこの正常化努力に抵抗する。大統領と政党が、共和政を回復するこの文明史的課題ができないなら、この25年間、自由のため共産全体主義と戦ってきた保守市民、知識人や聖職者たちが先頭に立ち上がらねばならない。共和政の未来を担う後継世代も教育し、訓練せねばならない。
今、保守市民たちの国家正常化と自由共和国再建への新しい長征が始まる。韓半島の北側にも個人の尊厳を拡大せねばならない。文明の同盟を回復、国際的連帯を通じてアジア大陸に自由を拡大する闘争へと進もう。 |