北韓と中国が対米共助を探って動いた。前外相の李洙〓・党政治局員が5月31日から6月2日まで中国を訪問した。李氏は労働党の代表団を率い、到着初日に中国共産党中央対外連絡部長の宋濤氏と、翌1日には習近平国家主席と会談した。
今年に入って北韓は、国際社会の制止を無視し核実験やミサイル開発を強行。北韓を擁護する立場だった中国も、一定の制裁を科していたといわれる。韓国の推計では、貿易額や貨物の往来は、前年の20~40%減となっている。
中国側は李氏を歓迎した。31日の中国外務省の会見では、「中朝は重要な隣国で、友好協力関係の発展を希望する」とのコメントが発せられた。1日の会談で、金正恩からの友好関係強化などのメッセージを伝えられた習主席は、「朝鮮との友好協力関係を高く重視している。朝鮮とともに努力し、両国関係を発展させていきたい」と答えたという。
李氏からは核開発と経済開発の「並進路線」維持の意向が伝えられたという。核放棄はしないという明確な意思表示だ。これに対し習氏は「対話によって地域の平和と安定を維持してほしい」と応じた。一部メディアは中国が自制を求めたと報じたが、これは中国側の常套句である。 |