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2014年01月01日 00:00
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在日同胞社会の次世代育成問題 “次世代育成には民族学校が課題”
世代と世代つなぐ共同体験が大切

 在日同胞社会の中で後継者育成問題は重要な課題のひとつだ。在日3世や4世、5世など世代が進むにつれて、民族意識の希薄化や本国に対する歴史認識、言葉の能力、同胞同士の結婚問題など抱える課題は多い。また中小・零細企業が多い在日商工人の中には、在日の後継者にどのように事業を継承するかなどの問題も浮上している。このような中で民団でも在日同胞社会の中心になっていく次世代を育成するための「次世代育成運動」を展開している。

2012年オリニジャンボリーでダンスを踊る子どもたち(民団中央本部提供)
 在日同胞社会全体の中でも、各世代、各分野における後継者育成問題は重要な課題だ。
 特にパチンコや焼き肉店、不動産など中小・零細事業主が多い在日同胞社会では、在日1世や2世の経営者が歳を取り、在日の若手経営者にどのように事業を継承していくのかという問題も浮上しているという。
 在日商工人の若手経営者の集まりである「飛翔会」(在日世界韓人連合会若手の会)の金紀彦会長は「後継者には家を継ぐという意識もあり、成功されている方は、息子さんを中心に継承していっている」と話す。
 ただ、韓国籍でもある在日の場合は、相続問題などで韓国の相続法が適用されることもあり、韓国の法律知識も求められる難しさもある。
 そのため、在日の若手経営者は、後継者としての能力を伸ばし、研鑽を積まなければならないという意識も強く、在日をはじめ、日本や韓国の経済関係のネットワークやセミナーなどに積極的に参加する人も多いという。
 都内で焼き肉店を経営する東京青商の韓永紀直前会長は「次世代の若手にとって必要なのは、韓国語や英語など語学力が大事だ。小さな頃から語学を学べる機会が必要だ」とも指摘する。
 次世代育成問題で欠かせない問題として民族学校の課題がある。韓国系の民族学校は全国に4校しかない。都内には東京韓国学校1校だけだ。
 現在の都内に1校しかない東京韓国学校は、韓国から来た駐在員や商社マンの子弟を対象にした学校になっている。純粋に在日韓国人子弟の教育には程遠いところがある。
 都内の団員は「在日韓国人を教育する場所がない。在日の次世代育成の最大の問題だ」と話す。
 やはり、同じ時期に同じ学校で学んだという共同体験が、次代の世代と世代をつなぐ要素でもあるという。
 このように課題の多い次世代育成問題で民団は現在、在日同胞社会の中心を担う次世代を育成するために「次世代育成運動」を展開している。
 「次世代育成」の大きな目的は、韓国人としての素養を育んでいくことである。それが在日同胞社会の発展や民団組織の活性化にもつながっていくという考え方だ。
 この目的を達成するために民団は、小学生を対象にした土曜学校やオリニジャンボリー、中学生、高校生、大学生、一般青年、青年商工人を対象にした母国研修などを実施している。特に地方本部や支部で夏の林間学校、冬のクリスマスなどのオリニ事業を中心に行っている。ただ、オリニ事業などを実施している地方本部や支部が固定化する傾向にあるという課題も出ている。

東京・大阪青年会のオリニ事業 「在日としての連帯意識を共有」

 「次世代育成運動」のオリニ事業は、民団の重要事業の一つであり、青年会がある地方本部や支部では、同事業に積極的に取り組んでいる。また、青年会が主催したオリニ事業も行われている。
シュノーケリングを楽しむ大阪の中学生
 青年会東京本部(李政訓会長)は昨年8月、山梨県石和温泉で9回目となるオリニサマーキャンプを実施している。小学1年生から中学3年生までの子どもたち71人が参加した。キャンプでは韓国の歌や踊りを学び、ゲームなども楽しんだ。
 青年会大阪本部(金奈緒美会長)は昨年9月、中学生を対象にした「ちゃりっぷ(自立)☆とりっぷ(旅行)~自立への旅」と称したオリニサマーキャンプを行った。
 和歌山県の「日高少年自然の家」で宿泊し、韓国語学習やキャンプファイヤー、シュノーケリングなども楽しんだ。同本部のオリニ事業は、これまで遠足など単日だけのものだったが、長い時間を共有することで在日としての連帯意識を育み、次のステップにもつなげていきたいという目的で実施された。
 金会長は「オリニクリスマスでは100人ぐらいの子どもたちが集まるのに、成人式では人が少なくなっている。その間がずっとつながっていないという課題があった」という。
 また今回は行事の日程で建国や金剛学園の民族学校の生徒が参加できなかった。今後は民族学校とも連携したキャンプも実施したい考えだ。
 ほかにも青年会大阪の東大阪地協支部(李相玄会長)では、2010年から民団布施支部で土曜学校を開講している。10人~20人の子どもたちが毎週土曜日に韓国語などを学習している。
 李会長は「子どもたちが韓国人として恥じることなく生きてほしい。そのために言葉などを学んで一人一人が強くなってほしいという思いで教えている」と話した。
 ただ、大阪全体でみても、土曜学校を民団が意識して見てくれているという感じがしないという。民団本部や支部の役員も現場に来てほしいのが現在の希望のようだ。

2014-01-01 17面
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