趙甲済 2007年10月発表された国情院の過去事調査委員会の大韓航空爆破事件に関する最終報告書には犯人金勝一と金賢姫を速かに追跡、空港で間一髪で逮捕するようにした安全企画部のクウェート駐在要員の活躍が紹介されている。この人の活躍がなかったな二人のテロリストはローマに逃れて北韓へ帰還した筈で、この事件は永久未解決か‘安全企画部の自作劇’となって韓国政府を困惑させただろう。日陰で仕事をする情報要員として未だその名前が公開されていないこの要員はわれわれの英雄だ。彼は時間を争う状況で機敏に現地機関を統制して日本人に偽装した二人の北韓工作員の正体を突き止めるようにして金正日の陰謀を粉砕し、結果的にソウルオリンピックを保護して北韓政権に甚大な打撃を与えた赫々たる功績を挙げた。国情院は‘匿名への情熱"を燃やしたこの人を国民に知らせることで左派政権の下で犯した過ちと失墜したイメージを少しでも拭うべきだろう。 記録によればこの要員の初動措置は素早かった。 <1987.11.29午後(現地時間、以下同じ)、UAEへ出張中ドバイ空港でKAL858機の失踪ニュースを聞いて、職務経験と既入手した諜報に基づいて同事件が爆弾テロである可能性が高いと判断、アブダビの韓国大使館と大韓航空支店に電話をかけて中間経由乗客の身元把握を要請、11.29夜大韓航空職員と駐UAE韓国大使館職員がアブダビで下りたKAL858機の中間経由乗客の身元と行跡を把握した結果、‘ウィーン-ベオグラード-バグダッド-アブダビ"を経てバーレーンに行った父女らしい真一と真由美を発見するようにした。> <11.30午前、駐UAE韓国大使館に到着した安全企画部のクウェート駐在要員は、以前日本での勤務経験から真一と真由美が日本名であることをすぐ把握し、両人の怪しい旅程と入国禁止者名簿にヤカベマユミが登載されている点などを理由に、大使館と大韓航空を通じて本格的に両人への追跡を開始、11.30午後駐UAE韓国大使館は駐UAE日本大使館に両人の身元把握を依頼する一方、KALバーレーン支店は両人のバーレーン入国事実とFull name、旅券番号、リジェンシホテル投宿事実などを把握し、KALアブダビ支店は二人の以前の行跡、投宿場所などを把握し、11.30.21:30分頃駐バーレーン韓国大使館の大使代理は両人の投宿していたホテル部屋を訪問して‘蜂谷真一"と筆談を通じて不審点の有無を確認したが特異事項がないと判断した。> 韓国大使代理は誤判したが、<12.1の明け方、日本政府から‘蜂谷真一"の旅券が偽造されたものと通報された駐バーレーン日本大使館は、直ちにリジェンシホテルを訪問して空港へ向かった二人を追跡し、バーレーンのマナマ空港警察に二人の出国阻止を要請して両人を検問する途中、空港ロビーで‘蜂谷真一"と‘蜂谷真由美"が毒を呑み、‘真一"は現場で死亡、‘真由美"は応急措置後回復してバーレーン捜査機関に逮捕>された。安全企画部要員の素早い活躍によって日本政府が介入して爆破組を逮捕するようにしたのだ。日本政府が決定的に韓国を助けた事実も記憶する必要がある。 金賢姫はその日本政府に報恩したかのように拉致された日本人女性の‘李恩恵’に関して述べた。日本警察は‘李恩恵"が‘田口八重子"であることを突き止めて日本人拉致問題が公式に提起された。韓日関係史に残るべき協力だった。日本人拉致問題のため対南工作基地である朝総連が死亡の一歩手前まで追われており、日北修交交渉も中断し日本の資金が金正日政権を強化させることを遮断した。そういう点で安全企画部のクウェート駐在要員は歴史を変えた。 |