崔・ユギョン(ニューデーリー)
朴宣映自由先進党議員が21日中国公安当局の脱北者強制北送を阻止するための断食闘争に突入した。(c)キム・テミン記者
2月21日午後、ソウル市内孝子洞所在中国大使館向い側の玉仁教会の片隅で朴宣映自由先進党議員に会った。「ここまで来られましたか」と言い握った彼女の手は冷たかった。無期限の断食座り込みだ。
朴宣映議員は、「中国に変化がないではありませんか。(断食座り込みの)他の方法がありません」と言った。脱北者の強制北送還を「渾身」で阻止するという意味だ。朴議員は、先週の14日ここで北送反対要求文化祭を開いた。2月20日から24日までは毎日開かれる。
朴議員は、「中国は脱北者強制北送還をこの瞬間も続けている。国内外の世論が静かになるのを待っている。中国を根本的に変化させるためには誰かの犠牲が必要だ」と言った。
朴議員は与野党を問わず脱北者問題で常に先頭に立ってきた。今回の断食闘争も一人でやる。「選挙が目前だから他の議員が同調参加することは難しい。他人に見せるためのショーのように映るのは望まない」。朴議員の声は断固としていた。
与党のセヌリ党内からも中国の脱北者送還と関連した動きがあり、朴槿恵セヌリ党非常対策委員長も胡錦濤中国主席に書簡を送って強制北送の中止を要請したが、朴議員は、「朴委員長は書簡を送っただけで何も言わない。この問題は大統領が直接乗り出さねばならない」と言った。
金正恩は金正日死亡後「哀悼期間」に脱北した住民に対して「三族を滅しろ!」と指示したという。現在、中国公安当局が北へ送還するため抑留中の脱北者は34人以上だと伝えられている。
断食座り込み中の朴議員を訪ねた李会昌前代表は、「中国が問題だ。中国はUN難民協約加入国ではないか。なのに北へ強制送還するのは人権国家であることを放棄したも同然だ」と強く糾弾した。引き続き、「中国は今いわゆる超強大国ではないか。こういう中国が、虐殺や虐待されるのが明らかな北韓へ強制送還するのは中国が自らの国格を北韓レベルに堕落させることではないか」と言った。
沈大平自由先進党代表も、「特定政党や国会議員が一人でやれることでない」、「政府が外交的に活動し抗議もして、脱北者を保護すべきだ。在外国民保護の責任が政府にあるのではないか、政府への強力な警告の契機になるよう望む」と話した。
李会昌前代表が、「夜はどうするのか、いつまで続けるのか」と尋ねると、朴議員は「夜にはテントを張る…. 雨が降るそうで。(強制北送が)終る時まで(断食)する。犠牲を覚悟している」と答えた。
脱北者団体も同じ時刻に玉仁教会の別の場所で示威を行なっていた。李・チョルホ(25)氏は、「私も脱北してから北へ送還だれた経験がある。今回逮捕された脱北者は北へ送還されると政治犯として永遠に釈放されない。命が危険だ。救わねばならない」と言った。「今北へ送還されると殴られて死ぬ。食事も与えられず命を維持するのが難しい」と語った。
チョ・ヒャンミ(24)氏も、「中国で話を聞いて見たら、今(金正日)哀悼期間であり、指導者が変わったため(脱北者は)無条件死ぬ。私たちは今わらでも捕まえる心境で示威している」と言った。そして「(中国から送り帰される脱北者たちは)殴られて、栄養失調で死ぬはずだ。2000年頃は殴られて死にそうになったら家に帰したが、今は死ぬまで家に帰さないはずだ」と話した。
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