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2011年11月14日 01:34
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イスラエルによる「シリア・北韓合作核施設」爆撃秘話
爆撃の翌日、盧武鉉はブッシュに金正日に終戦宣言を約束してくれと強請った。
趙甲済
2006年10月9日、北韓が核実験をした翌日、ブッシュ大統領は厳重な警告声明を発表した。こういう件があった。
「もし、北韓が核兵器や核物質を他の国家や団体に移転するなら、米国への重大な脅威と看做し、その結果に対して全面的な責任を問う。」
その六月後、イスラエル情報機関・モサドの責任者であるメイア・ダガン(Meir Dagan)部長(*右写真)が、ディック・チェイニー副統領を訪問し、写真資料らを机の上に広げて説明し始めた。シリアが砂漠の乾川に建てている建物に関する話だった。ダガンは、アルキバラという地名のところで建設されている施設は、北韓の寧辺にある黒鉛減速炉と全く同じ原子炉であり核兵器用だと主張した。去る35年間こういう原子炉を作った国は北韓だけだから、北韓が建てているに違いないと言った。
ディック・チェイニーは最近出した回顧録「私の時代」(In My Time. スレシホルド・イディションズ出版社)で、北韓-シリアの秘密核開発計画は1997年から始まったと書いた。米国情報機関も北韓人たちがしばしばシリアを訪問するのを把握したが、結論を下せない状態で工事は2001年から始まった。
チェイニー副大統領はモサド部長の説明を聞いて確信を持った。Dagan部長は一人の北韓人の写真も見せた。彼は寧辺の核燃料製造責任者なのに、シリア原子力委員会委員長のそばに立っていた。二番目の写真でこの北韓人は北京で開かれていた「6者協議」に北韓側代表団の一員として参加していた(*左写真)。
イスラエル側の説明の後、ブッシュ行政府の安保ラインでは数ヶ月間議論があった。イスラエル政府は米国がこの施設を爆撃してくれるよう要請した。チェイニー副大統領は賛成した。彼はシリアの核施設を米国が爆撃すれば、核開発を進行中の北韓とイランに米国の意志を確かに伝えられると思った。そうなれば、両国への米国の外交的圧迫も容易になると思った。反対派は、もし米国やイスラエルが軍事的攻撃を加えれば、シリアはイラク駐留米軍を攻撃するなど報復に出ると反論した。
2007年6月19日、イスラエル首相のオルメルトはワシントンを訪問し、ブッシュ大統領と会談した後チェイニー副大統領と別途に会った。彼はもし米国が攻撃しないならイスラエルが攻撃すると言った。6月末、高位政策会議でチェイニーはもう一度米国がこの核施設を破壊すべきだと主張した。ブッシュ大統領が、「副大統領の話に同意する人がいるのか?」と尋ねた。誰も肩を持たなかった。ブッシュは、イスラエル政府に「われわれ(米)と一緒に外交的方法を使おう」と提案することを決心した。ブッシュは、ライス国務長官に「そうすればイスラエルがどう出るだろうか」と尋ねた。ライスは「オルメルト首相がこの問題を国連に持って行って施設を閉鎖するように国際的圧力を加える方法を選択するだろう」と考えているようだった。チェイニーはブッシュに「イスラエルは軍事的攻撃をするだろう」と言った。7月中旬、ブッシュは米国の方針をオルメルトに通報した。オルメルトは、「そういう方法はイスラエルには合わない」と言いながらこう話したという。
「イスラエルの運命を国連やIAEA(国際原子力機構)の手に任せる訳にはいきません。時間がありません。原子炉に核燃料が装填される前に攻撃せねばなりません。」
2007年9月6日の夜、イスラエルのF-15戦闘爆撃機編隊がシリアへ飛んで問題の核施設を爆撃し完璧に破壊した。イスラエルは爆撃事実を秘密にしようと米国に提案した。攻撃が公になればシリアのアサド大統領が報復作戦に出る恐れがあると計算したのだ。イスラエルが沈黙するとシリアと北韓もやられてもじっとしている方を選択した。シリアは建物の跡を土で覆って鉄製構造物を建てて隠した。米国は、北韓が核兵器の技術と施設をテロ支援国家であるシリアに売ることでブッシュ大統領が設定した禁止線を超えた事実を確認したが、北韓に対して別途の膺懲をしなかった。チェイニーは回顧録でこの点を残念に思うと何度も強調した。北韓は「ジュネーブ合意」によって米国と韓国から油を得て、新浦に発電用軽水炉も建設中のその瞬間、濃縮ウラニウム方式の原爆開発を始め、シリアに核兵器用の原子炉を建ててやっていた。
盧武鉉大統領が、ブッシュ大統領に会って金正日に韓国戦の終戦宣言約束をしてくれと強請った2007年9月7日は、イスラエル空軍機がシリアの核施設を爆撃した翌日だった。イスラエル情報機関と米国CIAは、韓国国家情報院にもシリアで北韓が原子炉を建てているという情報を知らせた。にも拘らず、盧大統領はブッシュに金正日に秋波を送るようお願いしたわけだ。こういう事情をよく知っていたライス国務長官が、最近回顧録で盧武鉉を「気まぐれな性格」、「予測不能の行動」と描写したのだろう。
駐韓米国大使館が本国に報告した2006年8月19日付の電文がウィキリクスによって公開された。この文書によれば、盧前大統領はその年の8月13日、自分に友好的な幾つかの報道機関幹部(editor)らとの晩餐会合で、「米国は北韓を悪辣な存在と看做して文明の規定(民主主義と市場経済など)を強要するはず」と断っておいて、「ここで重要なのは公正性の問題」と言いながらこう話したという。
「北韓はインドの状況と似ているのに、インドは核保有が容認されて北韓はなぜ容認されないのか理解し難い。」
盧大統領は、また「韓国の国防力強化は北韓でなく日本と中国を牽制するため軍事的体制を整えること」という見解も表明したとこの電文は報告した。この内容が事実なら、われわれは盧武鉉氏が大韓民国の大統領の役割に忠実だったのか、金正日のお使いの役割にもっと忠実だったのかを疑う権利がある。自分に友好的な人々と会うから緊張が弛んで率直に心境を打ち明けたようでもある。
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記事: 洪熒 (hyungh@hanmail.net)  
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