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2011年08月13日 00:44
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[ 対談 ] 建国記念日か解放記念日か (中)
好き嫌いでなく正しいかどうか優先

成長導いた朴正煕

 洪 第2次大戦後に独立した国々の中で自由民主主義を選択した国は少数だが、国家発展の速度で差が生じた。差をつけたのは何か。
 李 朴正煕大統領は国際政治的感覚に優れ、米国との関係を最大限活用した。朴大統領が李承晩博士を超えた部分は、日本との関係を正常化したことだ。「反日」が韓国民族主義の基本だったのにそれを克服した。海洋進出の重要性を知り、物を作って輸出することを国策で実行した。
 梁 朴大統領の戦略は、政治と外交安保は別にして、経済優先という卓越した選択だった。経済力なしに独立国になれないと考え、すべてを経済発展に集中した。世界が認める「圧縮成長」はその成果だ。韓日国交正常化も資本と技術を得るため推進し、ベトナム派兵も政治・経済両面でいい選択だった。自主国防も立派な政策だ。権威主義的統治・独裁で友好国と摩擦を起こしたのは誤りだったが。
ヤン・ドンアン 
 李 弱小国の指導者は普通経済を犠牲にしても軍事力を育てようとする。北韓は軍事を選択したが、朴大統領は経済発展で成功すれば軍事力と民主主義はついてくると判断した。米国の学者らがこれを理論化した。今になって見ても感心する。
 洪 来年の選挙の争点として福祉が浮上した。韓国人は進取の気性や公的意識を失ったのか。
 李 いろんな講義を通じて韓国人が非常に感性的であることに気づく。頭で冷静に考えると物事が分かるのに、話す時は感性的に語る。安保と国家利益が重要だと理解しているが、話す時はやはり情緒的だ。自由と秩序を混同したり、冷静に頭で明瞭に整理するのが苦手だ。福祉問題などは特にそうだ。
 梁 無料が好きでない人間がいるのか(笑)。福祉の拡大は望ましく、民主主義をやる理由でもある。社会主義体制との戦いで勝つためにも福祉は必要だ。ただ、政党が福祉に焦点を合わせ過当競争することと、成長潜在力まで削いでいるのが問題だ。先進国国民の価値判断基準は「好不好」(好きか嫌いか)より「当不当」(正しいかどうか)が優先だが、韓国人は「好不好」を優先させる。投票など公共選択の時も、地域感情に合うかどうか「好不好」を優先させる。
 洪 韓国は平昌冬季五輪を誘致し、夏と冬の五輪、サッカーワールドカップ、世界陸上のすべてを開催する国になった。アジアでこのすべてを開催したのは日本だけだ。ただ、スポーツは盛んなのに精神面は疲弊しているようだ。所感と処方は。
 梁 スポーツでの偉業も、ソフトウェアとハードウェアを併せ持ってこそ可能だ。韓国は圧縮成長で物質的レベルは先進国に近づいたが、内面的・精神的面がいまだ先進国に及ばない。若者に目立つのが秩序意識と礼儀の欠如だ。若者が惰弱になったのか豊かになったせいなのか、勤勉性も顕著に落ちた。国民が勤勉でないと国家は隆盛しない。人は努力への補償や希望と、努力しなかった時の苦衷への恐怖のため勤勉になるが、政治が苦衷を無くし国民の勤勉性を削ぐ競争をしている。秩序と礼儀の喪失の身近な例が右側歩行だ。道路や地面に矢印を描いても守らない。地下鉄で他人に迷惑をかけるマナーの悪い人々がいても誰も叱らない。問題は、「国民は国家の主人なのに誰が国民に指示できるのか」という錯覚だ。政府と社会団体、言論など社会の各分野が「国民を啓蒙する」意識を持って協力せねばならない。特に、政治家は国民の教師だ。国民教育に政治家が率先せねばならない。政治家は常に「当不当」を優先させねばならない。

2011-08-15 2面
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記事: 統一日報社  
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