|
【ソウル】曺喜大(チョ・ヒデ)大法院長(最高裁長官)は22日、李在明(イ・ジェミョン)大統領が大法官(最高裁判事)候補の再推薦を求めたことについて、「憲法上の根拠がない」として拒否した。大統領府が8月28日に再推薦を求めてから25日後の回答となった。
これに対し大統領府は約30分後、「大法院長の立場表明に深い遺憾の意を表する」と反発した。大法官の推薦を巡る大法院と大統領府の対立が正面衝突に発展し、3月に退任した盧泰嶽(ノ・テアク)前大法官の後任が200日以上空席となっている問題も、さらに長期化する可能性が出てきた。
大法院は22日、「再推薦要求に関する大法院長の立場」と題する文書を公表した。
曺氏は、今回の再推薦要求について、具体的な理由と憲法上の根拠が文書に示されていないと指摘。「再推薦要求を正当化する具体的な憲法上の根拠と理由を見いだせない」として、「要求には応じられない」とした。
大統領府は8月28日、曺氏が盧氏の後任として孫鳳基(ソン・ボンギ)大邱地裁部長判事を推薦したことについて、李大統領との協議を経ず、書面だけで推薦したとして「実質的な協議を欠いた一方的な手続き」だと問題視。候補者を改めて推薦するよう求めた。
これに対し曺氏は、再推薦を求める大統領府側の文書に具体的な理由と憲法上の根拠が記されていないことを問題視し、今回の拒否に踏み切った。
大統領府は「大法院長の推薦権が大統領の任命権より優位にあるという認識は、韓国憲法に反する」と反論。「大法院長が大法官候補を推薦すれば、大統領はそのまま任命しなければならないという考え方は、国民に選ばれた大統領の任命権を無力化するものだ」と主張した。
与党「共に民主党」の金民錫(キム・ミンソク)代表は22日、曺氏の対応を「反民主的、反憲法的、内乱的な考えだ」と批判。「自分がすれば合憲で、大統領がすれば違憲なのか」と述べた。
一方、最大野党「国民の力」の国会法制司法委員らは、曺氏の対応について「司法府の独立を守るための重要な決断だ」と評価した。
大法院と大統領府の対立は、大法官の推薦権と大統領の任命権を巡る憲法解釈の対立へと発展している。今後憲法裁判所の判断を求める可能性も取り沙汰されている。 |