東京・新大久保の路上で「平和」を叫ぶ、在日韓国民主統一連合(韓統連)と在日韓国青年同盟(韓青)の主張が、その正体を露わにしている。彼らの喧伝する「外勢排斥」「軍事同盟反対」は、本紙が60年前に喝破した「統一を阻む言説」の焼き直しだ。韓日米の自由連帯を否定、北韓の「国土完整論」に門戸を開こうとする論理は、もはや「自主」とは呼べず「隷属」への猛進だ。その論理破綻を解剖する。
都内で韓日米同盟反対の街宣
韓統連と韓青は東京都新宿区の路上で1月31日、「ピースアクション新大久保」と題した街宣活動を行った。休日のコリアタウンを行き交う多くの観光客の中で、異色の光景だったのは言うまでもない。当然ながら、彼らの言に耳を澄ませる聴衆の姿は皆無に等しく、そもそものところ韓統連・韓青の人員も10人弱の規模に止まっていた点は、彼らの組織力の低迷を物語る動かぬ証拠であろう。
演説者の主張は、「物価高」や「日米韓の軍事費負担」を皮切りに、通行人へマイルドな口調で語りかける。しかし、その主張の薄皮を剥いでいけば、実際にそこにあるのは「韓米日連帯の否定」「北の軍事挑発への沈黙―など、救いようのない「自主」の論理破綻である。
■現代版「統一を阻む言説」
本紙の前身、統一朝鮮新聞社が発行した『[1965~66年度版]統一朝鮮年鑑』(以下『年鑑』)を紐解くと「統一を阻む言説」として、当時の反統一勢力が用いた詭弁が網羅されている。
韓統連が今日叫ぶ「自主・統一」は、60年前に指摘した「国土完整論(北韓が主体となり行う一方的な併呑)」の焼き直しに過ぎない。彼らが街頭で語る「平和」とは、韓国の国防力を弱体化させ、北韓の独裁体制を利するための「偽装の平和」だ。不必要に日本・米国への敵視を煽り、韓国政府を「傀儡」のように扱うその態度は、実質的に北韓の政権能力や主権のみを正当化・担保し、韓国の国家としてのアイデンティティーを否定する行為にほかならない。
これらはかつて、『年鑑』が戒めた「一方の主権の拡張のみを統一と呼ぶ」(193頁)という過ちそのものである。
韓統連は、韓日米の経済連帯がもたらす同胞の安定を「収奪」と呼び換える半面、北韓の武力脅威を美化さえしている。それらの言説が現実の地政学から目を背けた「自己満足の運動」であり、真に同胞の生活・既得権益を守ろうとする戦いでない点は明白である。本紙を「悪意に満ちた報道」と誹謗するハンギョレ元記者の著作を顕彰している点もその類だ。
■〝抵抗〟組織の再整備を
本来、在日同胞団体として韓統連の主張を日本社会に普及・浸透させないため、立ち上がらなくてはならないのが民団の役割だ。
実質的なところで、全国で開催される韓統連主催の「統一マダン」会場内に朝青のブースが併設されていたり、都内の貸会議室などで開催される”日韓(朝)平和”を謳う左派系市民団体の会合で、朝総連関係者らと堂々と同席している韓統連幹部らをみれば、在日社会での民団の今後の立ち居振る舞いが重要であるのは自明だ。
休日の新宿を通りすぎる無数の観光客に対し、全ての「在日韓国人の主張」を代弁するかのように韓統連が幅を効かせている実態に対し、何ら対策を練らずともよいものか。
『年鑑』などに集約された、韓日国交正常化当時に闘った先人たちの「真の統一理論」を継承する在日同胞青年たちが、自由民主主義を守る組織整備を進め、敵対勢力への絶対的な”盾”を形成していく未来が到来するのを祈っている。
 | | | 韓統連・韓青は、在日韓国人の総意を代弁するかのように、聴衆に向け韓日米同盟への反対を叫ぶ |