9月30日、訪韓した石破茂首相と李在明大統領は釜山で会談、韓日の協力策を協議し、共同文書を発表した。
共同文書では、両国が1965年の国交正常化以来築いた友好の歴史を基に、未来志向の関係を安定的に発展させる方針を確認。安全保障面では、北韓の核・ミサイル開発とロシアとの軍事協力への懸念を共有。韓日米3カ国の連携強化を重要視し、具体的な情報共有と共同訓練の推進を確認した。東アジアの平和と安定に向け、両国が積極的に寄与することを申し合わせた。
経済分野では、少子高齢化や気候変動などの共通課題に対処するため、サプライチェーンの安定化とデジタル技術の協力拡大を進め、貿易・投資の促進を図る。また、人的交流の活性化を掲げ、若者向けの交換プログラムを倍増。2026年までに相互訪問者数を前年比20%増加させる目標を設定した。両首脳は、国際機関での連携を強化し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた共同イニシアチブを立ち上げる。
会談後、両首脳は共同記者発表を行い、石破首相は「日韓の絆をさらに強固に」と述べ、李大統領は「互いの繁栄が不可分」と応じた。この共同文書は17年ぶりの成果文書で、両国関係の新たな枠組みを示すものとなった。
今月4日、日本で高市早苗氏が自民党総裁に選出され、新首相に就任予定だ。今回発表された共同文書に基づき、歴史問題を乗り越え未来志向の絆を強化し、貿易拡大と地域安全保障連携の継続が期待される。 |