韓国ミュージカルの名作を映画館で堪能できるシネマシリーズの2作目「韓国ミュージカル ON SCREEN『ファントム』」が9月12日から上映されている。初日には日本版の主役を務めた俳優が東京都新宿区の映画館、新宿ピカデリーに登壇し、トークイベント付き上映会を開いた。
『ファントム』はパリのオペラ座を舞台に醜い顔を仮面で隠し地下に潜む青年、エリック(ファントム)の愛と孤独を描いた傑作ミュージカル。
歌手・俳優・声優など、幅広く活躍する加藤和樹さんは数々の大作ミュージカルに出演している。2019年と23年に日本版『ファントム』でエリック役を演じたことから、トークイベントに登場した。
韓国ミュージカルとの出会いは、先日まで上演されていた韓国版『エリザベート』を観に行ったことで、「日本のミュージカルとは演出もまったく違い、新しい視点で鑑賞できたのが印象的だった」と感想を述べた。
韓国ミュージカルの魅力について「同じ作品でも日本は繊細な芝居が特徴的で、韓国の場合は歌で内容を伝える力がある。舞台セットなどほかにも魅力はあるが、歌声が一番だと思う」
7月に東京で行われたシンフォニーコンサートで韓国版『ファントム』のエリック役を務めたキュヒョンについて「太陽のように明るい人。日本語で自分の思いを伝えたいということで、舞台の袖でもずっと日本語の練習をしていた。まっすぐな人間味が表現に息づいていると感じた」と評した。
最後に「映画館のスクリーンで韓国ミュージカルが鑑賞できることがすごく面白い。韓国に行かなくても日本で楽しめる。現地で観劇したい思いが芽生えて、日本と韓国のミュージカル界を盛り上げてくれたらうれしい」と語った。
『ファントム』には他の俳優からもコメントが寄せられている。真彩希帆さんは「実際に客席で見ていると錯覚するほど映像も作り込まれ、『この観劇体験を映画館でできるとは』と感動した。日本版とは違う構成もとても興味深かった」。望海風斗さんは「韓国で観劇した感動が甦るとともに、スクリーン版でしか見られないカメラアングルで役者の表情が見えたり、字幕があるので日本版との違いも分かり、より没入して楽しめた」と語っている。
韓国ミュージカルの名作を映画館で楽しめるシネマシリーズ「韓国ミュージカル ON SCREEN」の第1作『エリザベート』は7月に全国で公開され、大きな反響を得た。
第2作が今回の『ファントム』で、今後『マリー・アントワネット』『笑う男』『モーツァルト!』が、来年3月まで順次上映される。
「韓国ミュージカル ON SCREEN『ファントム』」トークイベント付き上映会に登壇した加藤和樹さん 〓2021 EMK Musical Company,All Rights Reserved
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