京畿道平沢市にある烏山空軍基地(K55)近くで戦闘機を撮影し摘発された中国人2人が、2日後に同じ場所で再び撮影し逮捕されたが、今回も「違法行為ではない」として釈放された。
この件以前にも、韓国と米国の空軍基地を巡り戦闘機の離着陸を撮影して逮捕された中国人の高校生たちがおり、彼らは無線機まで所持していたことが明らかになっている。
京畿南部警察庁によると、米軍側は23日午前11時ごろ、K55基地付近で撮影していた中国人2人を通報した。
警察が調べたところ、2人は親子で、軍事基地および軍事施設保護法違反容疑で逮捕された。
しかし警察は、機密情報流出などの具体的な違法行為は確認できなかったとして、基地外からの撮影は違法ではないと判断し釈放した。とはいえ、同一人物が2日連続で軍事施設を撮影した行為を単なる「好奇心」からだと信じるのは困難だ。高性能レンズを備えたカメラ機材を所持していたことも判明した。
3月に摘発された10代の中国人2人も、平沢、水原、清州などの空軍基地や、国内3カ所の国際空港で数千枚の写真を撮影していた。そのうち1人の父親は中国の公安関係者で、摘発時には無線機まで所持していた。このような状況で警察が「違法ではない」として釈放を繰り返すのは、広い意味では機密漏洩行為にあたる。韓国が「スパイ行為を罰しない国」と国際的に認識されかねない。
関連法の整備も必要だが、現場の警察の対応に一考を求めたい。
(ソウル=李民晧)
京畿道平沢市の烏山空軍基地から離陸するF-22ステルス戦闘機
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