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最終更新日: 2025-04-13 19:12:04
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2025年04月08日 11:27
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東京測地系→世界測地系
サムスン機器論の見方

 今回は韓国国内で見られる、「サムスン電子」に関する見方の一つを取り上げてみたい。
混沌深まる世界の中で、韓国経済を牽引するサムスン電子に万が一のことが起これば、韓国経済に大きな打撃を与える可能性が高い。
表面的には大きな問題が顕在化していないとはいえ、以下の内容は、「韓国マスコミ」の中から示されているものである。韓国経済を見つめる者として、念のために意識をして見ていく必要があると考え、今回はこのピンポイントでのトピックスを取り上げることとした。
台湾積体電路製造(TSMC)などと共に、今や世界の半導体業界のリーダー企業的存在となっていたサムスン電子の経営危機が、昨年後半から秘かに囁かれる場面が見られている。その経営危機の噂に対して、何と同社のチョン・ヨンヒョン副会長兼DS(半導体)事業部長が2024年第3四半期決算を発表した際に、「謝罪文」と称するものを発表していた。
この謝罪文には、「サムスン電子危機論」の原因に関する見方が簡潔に整理されている。それによると、「技術の根源的競争力」の欠如、「将来への準備」の欠如、信頼が消えた組織文化が軸となっている。韓国国内では、「同社の謝罪文は反省文でもあると見て取れる」との声も出ている。
チョン副会長は謝罪文で、「技術の根源的競争力を復元する。世の中にない新しい技術、完璧な品質競争力だけが再び飛躍する唯一の道である。技術競争力の向上を第一の課題として掲げる」とまず宣言した。
この点については現在、歩留まり(素材の投入量から期待される生産量に対して、実際に生産できた製品の割合)の低下の問題がある。歩留まりは超微細工程ほど向上させることが難しいため、半導体メーカーの生産性、収益性、技術力を判断する指標となる。サムスン電子は第5世代DRAMの製造プロセス(1ベータDRAM)の歩留まり競争で、SKハイニックスに押されているとの現状認識があるようだ。
このプロセスによって生産される「DDR5」などのメモリー半導体は人工知能(AI)データセンターの重要部材であり、今後大きな成長性を秘めている。サムスン電子はこの分野で競争力が劣っていると見られているのである。次世代高帯域幅メモリー(HBM)などに使われる第6世代DRAM(1cDRAM)の量産にも、SKハイニックスがサムスン電子よりも先に成功している。
SKハイニックスは第6世代DRAMの歩留まりが60%とされるのに対し、サムスン電子はそれに遥かに及ばないと見られている。HBM、LPDDR(省電力DDR)、GDDR(グラフィックスDDR)などDRAM派生商品に使われる重要なDRAM製品の競争力が揺らいでいると見られている。
半導体業界では、ファウンドリー(受託生産)市場におけるTSMCとサムスン電子のシェア格差も歩留まりが原因と見られている。
TSMCは最先端の3ナノメートル製造プロセスによる歩留まりで、サムスン電子を10ポイント以上リードしていると見られている。チョン副会長は、「もっと徹底的に将来に備える。持っているものを守ろうというマインドではなく、より高い目標に向かって疾走するチャレンジ精神で再武装する」と表明している。守りに入った韓国企業は韓国企業ではないとの認識である。そして、人材と意思疎通の問題を改善することが急務とされている。
こうした見方が韓国で秘かに出ている点を留意、フォローしていきたいと考えている。筆者はこうしたサムスン電子の苦闘を参考にしつつ、日本企業の再生に向けた戦略作りを進めていく必要があると見ている。
日本企業にとって、サムスン電子の苦闘は他人ごとではない。
以上、少しでもご参考になれば幸いである。
(嘉悦大学副学長、愛知淑徳大学名誉教授 真田幸光)

2025-04-09 2面
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