尹錫悦大統領の弾劾裁判をめぐり、憲法裁判所の判決が遅延している事態に対し、弾劾訴追を提起した共に民主党が焦りの色を見せている。党代表が直々に判決を要請するほどだ。
18日は、脅しともとれる一言から始まった。李在明代表が投稿した「迅速な罷免を要請する」という一文は、明らかに憲法裁判所へ向けたものだった。
続いて李代表は19日、崔相穆大統領権限代行に対し「職務放棄の現行犯」と声を上げ、21日には共に民主党などの野党5党が崔代行に対する弾劾訴追案を国会に提出した。
弾劾の理由には、崔代行が憲法裁判官の候補者(馬恩赫)の任命を保留したことが含まれている。
野党の目指すところは大統領の早期罷免であり、議席の3分の2を超える巨大政党が裁判所を圧迫し、権力を振りかざしたのもそれが理由だ。
もう一つの動機は、李代表自身の問題を解決するためだとみられる。
李代表に対する公職選挙法違反事件の2審判決(3月26日)が下る前に大統領を罷免させようとしたが、憲法裁判所の決定が延期され、その計画が頓挫したからだ。李代表としては自身の大統領就任に向け、早々に大統領選挙を行う必要があったのだ。
(ソウル=李民晧) |