新韓、KB、ハナ、ウリィなど韓国の4大金融持株会社は昨年、合計16兆ウォンを超える純利益を計上し、過去最大の黒字となった。年間の貸出増加額が80兆ウォンに達し、それに伴う利子利益が大幅に増加した結果とみられる。しかし今年は、基準金利の低下と景気低迷などの影響で収益性が悪化し、昨年の実績を下回ることも懸念されている。
金融グループ別では昨年、新韓金融の純利益は前年比3・4%増の4兆5175億ウォンを記録した。
これは過去最大だった2022年度の純利益(4兆6423億ウォン)に、新韓投資証券の社屋売却による単回の利益分(3220億ウォン)が含まれていたことを踏まえると、昨年は事実上、過去最高の実績を上げたと言える。
内訳では、利子利益が11兆4023億ウォンに達した。手数料などの非金利部門の利益(3兆2575億ウォン)は前年比5・0%減少した。
系列会社別の純利益は、新韓銀行が3兆6954億ウォン、新韓投資証券が2458億ウォン、新韓生命が5284億ウォンで、それぞれ前年比20・5%、143・6%、11・9%の伸びを見せた。一方で、新韓カード(5721億ウォン)と新韓キャピタル(1169億ウォン)はそれぞれ7・8%、61・5%の減少となった。
海外拠点各社の純利益は7589億ウォンで前年比38・1%増加した。新韓ベトナム銀行と日本法人SBJ銀行の純利益はそれぞれ2640億ウォン、1486億ウォンで過去最大を記録した。
競合他社の場合、KB金融は純利益5兆782億ウォンで、前年比10・5%増で着地した。国内金融グループのうち純利益5兆ウォンを上回ったのはKB金融が初めて。ハナ金融は9・3%増の3兆7388億ウォン、ウリィ金融は23・1%急増し3兆860億ウォンの純利益をそれぞれ記録した。
こうした昨年の好調な実績に対し、今年の市況について慎重な見方が出ている。
昨年、高収益へと導いた貸出資産の伸びが今年に入り停滞し、純利益の低下につながるという懸念がもたれているからだ。
昨年第4四半期における4大金融の韓国ウォン貸出資産は1288兆1342億ウォンで、第3四半期より0・7%減少した。純利子マージン(NIM)も下落傾向を示している。新韓金融のNIMは前年の1・97%から1・93%へと下落しているほか、競合他社も軒並み下落傾向にある。
(ソウル=李民晧)
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