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最終更新日: 2024-11-19 12:39:03
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2024年03月26日 11:51
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大韓民国の建国史344
韓米間で明確になる国家利益・戦略目標の違いと紛争

 韓半島の体制戦争において韓国が負わねばならない最大の負担は、選挙をやらねばならない自由民主主義体制は、全体主義独裁体制に比べて「総力戦」で脆弱さが多いことだった。
ソ連軍占領下でスターリン体制が移植されて始まった北韓(金日成)は、韓半島完整(赤化)という目標のために権力交替をもたらす選挙も、人権を考慮する必要がなく、国家のすべての資源を必要に応じて動員できる。全住民に首領のための「総爆弾」になるよう命令すら可能だった。
大韓民国は「総力戦」であっても法を順守せねばならない。特に国民の動員は厳格な制約が伴う。李承晩大統領は「6・25戦争」中も全ての選挙を行ったが、それは強力なカリスマ性を持った指導者だからできた例外と言える。
朴正煕大統領も憲法秩序を尊重した。しかし、米中の和解は韓半島の停戦体制を揺るがす、全く新しいパラダイムへの適応を強いた。大韓民国は安保環境の激変に対応した国家的態勢整備が必要だった。しかし、国家安保よりも、自分の権力の獲得、維持ばかりを優先する政治家たちは、国家の全力量を動員することに反対だった。
ニクソン・キッシンジャー以後の米国(ワシントン)は、東西冷戦を自由陣営と共産陣営の対立体制から、勢力均衡の国際政治の観点から対峙することになる。勢力均衡のゲームを優先するワシントンは、同盟の主権や利益を厳しく統制することになる。
韓半島の総力戦を熾烈に戦っている韓国にとっては、中・ソを相手にしたワシントンの勢力均衡ゲームは非現実的な状況だった。すでにベトナム戦争を終える過程で見せたワシントン(ニクソン・キッシンジャー)の冷酷さに驚愕した朴正煕政権には自主国防力を備えることは生存問題となった。
危機感を感じた朴正煕大統領の自主国防のための努力に対し、米国は支援ではなく、疑いの目を向けた。米国の態度が冷淡なほど、朴正煕大統領の自主国防への意志と努力は燃えるしかなかった。米国の過度の干渉と制御から逃れようとするのは当然だった。
インドが1974年5月、核実験をするや、第3世界の核拡散を妨げなかった米国は、自由陣営の核開発の取り締まりにさらに敏感となった。特に、自主国防に邁進する朴正煕大統領をさらに警戒、牽制した。米国としては、韓半島の53年停戦体制は維持されねばならなかった。停戦体制が脅かされたのは容認できないことだった。停戦体制に変更をもたらすかも知れない行動、米国の意図に逆らった者は除去されねばならなかった。米国は、同盟の韓国を牽制、統制するため、大韓民国の敵の中共と緊密に接触、協力した。
米国にとっては、常に民主主義を掲げて朴正煕に抵抗しながら米国に頼る金泳三や金大中などは非常に有用で、扱いやすい存在だった。ワシントンは、韓国が管理しやすい状態に維持されることが最も望ましい状況だった。
東西冷戦を勢力均衡の観点から対峙したワシントンとしては、韓国が自力で発展し富強になり、米国の統制から逸脱してはならなかった。ワシントンとソウルは、追求する目標と戦略、利害で衝突があることはもはや隠せなくなった。ワシントンは、彼らの立場と利益に同調する韓国の政治家を以前より探すようになった。
ワシントンは、同盟間の長期的・戦略的な利益を共有するより、ワシントンの要望に応じる人々を支援するようになった。共産全体主義との総力戦での生存を最優先する朴正煕など国家主義者たちは独裁勢力と罵倒された。(つづく)

2024-03-27 3面
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